若者に記憶された風景と成長段階に関する研究

若者が体験し記憶している風景を成長段階ごとに調査した。調査では、成長段階を幼児時代(0-6歳)、小学生時代(7-12歳)、中学生時代(13-15歳)、高校生時代(16-18歳)、大学生時代(18-)の5つの時代に区分した。大学生40名にインタビュー形式で調査をし、合計583枚の風景スケッチと詳細情報を得た。記憶した場所、眺望性、同伴者の3点から整理・分析し、以下の結果が得られた。1)風景を記憶した場所は、成長するに従い日常生活域の『遊び場』『家』などから『学校』『通い道』『町村』へ、そして非日常生活域の『自然地』『都市』へと変化していくことが明らかになった。2)成長するに従い、眺望性のある風景...

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Veröffentlicht in:千葉大学園芸学部学術報告 2003-03 (57), p.45-57
Hauptverfasser: 中津, 好徳, 古谷, 勝則, 油井, 正昭, 赤坂, 信, 多田, 充
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:若者が体験し記憶している風景を成長段階ごとに調査した。調査では、成長段階を幼児時代(0-6歳)、小学生時代(7-12歳)、中学生時代(13-15歳)、高校生時代(16-18歳)、大学生時代(18-)の5つの時代に区分した。大学生40名にインタビュー形式で調査をし、合計583枚の風景スケッチと詳細情報を得た。記憶した場所、眺望性、同伴者の3点から整理・分析し、以下の結果が得られた。1)風景を記憶した場所は、成長するに従い日常生活域の『遊び場』『家』などから『学校』『通い道』『町村』へ、そして非日常生活域の『自然地』『都市』へと変化していくことが明らかになった。2)成長するに従い、眺望性のある風景が多く見られ、同伴者も『肉親』から『友人』へ、そして『一人』でいる風景が多く見られる傾向が明らかになった。3)従来から指摘があった「原風景」の幼少期と思春期の間に、異なる風景体験の傾向を持つ中間期(中学生・高校生時代)があることが明らかになった。
ISSN:0069-3227