胚移植技術を応用した「1年1産1採胚」技術の確立
黒毛和種において分娩後の生理的空胎期間を利用した胚確保とその後の早期人工授精実施による「1年1産1採胚」技術について検討した。1.分娩後CIDR装着までに初回排卵が認められる率は、早期親子分離区の方が自然哺乳区よりも有意に高率であった。2.過剰排卵処理前の卵巣の超音波診断画像では、両区とも80%以上の牛に大卵胞が認められたが、総採卵数に影響を認めなかった。3.分娩後30日処理区において、分娩後52日目の採胚で平均約4個の正常胚が採取できた。4.子牛の飼育管理方式では自然哺乳区において分娩後85日までの受胎率が60%であった。以上のことから回収卵の正常胚率を向上させる技術検討が残されたものの飼育...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 岡山県総合畜産センター研究報告 = Bulletin of the Okayama Prefectural Center for Animal Husbandry & Research 2003-03 (14), p.35-40 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 黒毛和種において分娩後の生理的空胎期間を利用した胚確保とその後の早期人工授精実施による「1年1産1採胚」技術について検討した。1.分娩後CIDR装着までに初回排卵が認められる率は、早期親子分離区の方が自然哺乳区よりも有意に高率であった。2.過剰排卵処理前の卵巣の超音波診断画像では、両区とも80%以上の牛に大卵胞が認められたが、総採卵数に影響を認めなかった。3.分娩後30日処理区において、分娩後52日目の採胚で平均約4個の正常胚が採取できた。4.子牛の飼育管理方式では自然哺乳区において分娩後85日までの受胎率が60%であった。以上のことから回収卵の正常胚率を向上させる技術検討が残されたものの飼育方式を考慮する事により胚移植技術を応用した「1年1産1採胚」技術の可能性が示唆された。 |
---|---|
ISSN: | 0915-4728 |