高濃度施肥がモモ‘白鳳’果実の核割れ発生に及ぼす影響
モモ‘白鳳’樹に対する高濃度施肥が果実の発育,特に核割れ発生に及ぼす影響とそのメカニズムについて調査した.発芽期からN: 80 ppmを含む総合液肥を週2回与える80 ppm区と2倍濃度の液肥を与える160 ppm区を設けた. 内果皮の内側に亀裂が発生する胎座部割れは,満開3週後から認められたが,その発生率には施肥濃度による差は明らかではなかった.胎座部割れはその初期の発生形態から,種皮が内側から胎座付近の内果皮を圧迫すると推察される. 満開6週後には,160 ppm区の多くの果実が樹上で発育を停止した.この発育停止果は,内縫線の結合が不完全で,種子維管束や種皮の褐変が認められた.このような内...
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Veröffentlicht in: | Engeigaku kenkyuu 2003, Vol.2(2), pp.127-130 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | モモ‘白鳳’樹に対する高濃度施肥が果実の発育,特に核割れ発生に及ぼす影響とそのメカニズムについて調査した.発芽期からN: 80 ppmを含む総合液肥を週2回与える80 ppm区と2倍濃度の液肥を与える160 ppm区を設けた. 内果皮の内側に亀裂が発生する胎座部割れは,満開3週後から認められたが,その発生率には施肥濃度による差は明らかではなかった.胎座部割れはその初期の発生形態から,種皮が内側から胎座付近の内果皮を圧迫すると推察される. 満開6週後には,160 ppm区の多くの果実が樹上で発育を停止した.この発育停止果は,内縫線の結合が不完全で,種子維管束や種皮の褐変が認められた.このような内縫線の結合不完全は,満開5週間後の160 ppm区で多く認められ,その後の縫合線割れ多発との関連性が示唆された.縫合線割れの果実は,収穫期の果実の側径が大きく,果汁のTSS,TAが正常果に比べて低かった. |
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ISSN: | 1347-2658 1880-3571 |
DOI: | 10.2503/hrj.2.127 |