コンピュータシミュレーションによる設備投資計画 (第2報): 運転経費節減による実践的な環境制御

きのこ栽培室の設計にあたり空調機パワーの設定は, 従来では栽培者が経験的に見当をつけ設計していたのでパワー不足や過剰投資が起こった.本報ではより完全な環境制御を目指すため, これまでの研究成果に基づいて我々が開発したシミュレーションソフトを用いて, 最適設備投資計画と実践的制御の方法について検討した結果, 以下の結論を得た. 1.栽培瓶数15万本クラスの標準的規模のきのこ栽培室 (長野市) で必要な最適設備投資をT.F.N.で表せば, 換気扇 (0.45, 0.55, 0.65) m3/s, 冷房機 (20.0, 21.0, 22.0) kW, 暖房機 (5.0, 8.0, 11.0) kW,...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:植物工場学会誌 2003/03/01, Vol.15(1), pp.33-38
Hauptverfasser: 松山, 正彦, 寺澤, 泰, 森尾, 吉成, 堀部, 和雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:きのこ栽培室の設計にあたり空調機パワーの設定は, 従来では栽培者が経験的に見当をつけ設計していたのでパワー不足や過剰投資が起こった.本報ではより完全な環境制御を目指すため, これまでの研究成果に基づいて我々が開発したシミュレーションソフトを用いて, 最適設備投資計画と実践的制御の方法について検討した結果, 以下の結論を得た. 1.栽培瓶数15万本クラスの標準的規模のきのこ栽培室 (長野市) で必要な最適設備投資をT.F.N.で表せば, 換気扇 (0.45, 0.55, 0.65) m3/s, 冷房機 (20.0, 21.0, 22.0) kW, 暖房機 (5.0, 8.0, 11.0) kW, 加湿器 (18.0, 19.0, 20.0) kg/hとなる.このとき, 空調機にインバータ機種を採用すれば, 通常の気温では運転経費を節約でき, 一時的なパワー不足にも対応できる. 2.栽培室を常に22℃付近に維持することにこだわらず, 気象条件が特に厳しいときには19~25℃程度にあれば良いとすれば, 設備投資を縮小し冷暖房費を節約することができる.またこの時, 炭酸ガス濃度を4500ppm程度に維持することにこだわらず3000~6000ppmあれば良いと考えれば, 換気量の増減により室温を22℃程度に補正することも可能となる.
ISSN:0918-6638
1880-3555
DOI:10.2525/jshita.15.33