凝集系モンモリロナイト懸濁液の粘度に対する毛細管径の効果

凝集した懸濁液の毛細管流動において見られる異常粘性を明らかにするため, せん断応力によるフロック破壊と管壁近傍に存在する粘性の低い溶媒層でのスリップ現象の効果を含む粘度式を導出した. 導いた粘度式の有効性を実証するために, せん断応力の異なる様々な管径の毛細管粘度計を用いて, 凝集系モンモリロナイト懸濁液の見かけ粘度を測定した. 導出した粘度式に基づく理論予測と実験結果の一致から, 低塩濃度領域では, フロック破壊の効果により見かけ粘度が管径の増加につれて小さくなること, また, 高塩濃度領域では, スリップ現象の効果により粘度が管径の減少とともに小さくなることが明らかとなった. さらに, 溶...

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Veröffentlicht in:Nōgyō Doboku Gakkai ronbunshū 2003/02/25, Vol.2003(223), pp.63-69
Hauptverfasser: 宮原, 和己, 大井, 節男, 中石, 克也, 足立, 泰久
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:凝集した懸濁液の毛細管流動において見られる異常粘性を明らかにするため, せん断応力によるフロック破壊と管壁近傍に存在する粘性の低い溶媒層でのスリップ現象の効果を含む粘度式を導出した. 導いた粘度式の有効性を実証するために, せん断応力の異なる様々な管径の毛細管粘度計を用いて, 凝集系モンモリロナイト懸濁液の見かけ粘度を測定した. 導出した粘度式に基づく理論予測と実験結果の一致から, 低塩濃度領域では, フロック破壊の効果により見かけ粘度が管径の増加につれて小さくなること, また, 高塩濃度領域では, スリップ現象の効果により粘度が管径の減少とともに小さくなることが明らかとなった. さらに, 溶媒層はフロック径の4割の厚さであることやフロック強度は塩濃度とともに増加することが明らかとなった.
ISSN:0387-2335
1884-7234
DOI:10.11408/jsidre1965.2003.63