日本ウズラの生産形質に関するヘテローシス効果(1) : 体重大系統と無作為交配集団の系統間交雑におけるヘテローシス効果

本研究は日本ウズラの6週齢体重を指標として選抜・造成した体重大系統(LL)の雌と対照閉鎖集団として維持してきた無作為交配集団(RR)の雄とで系統間交雑を行い、得られた雑種1世代(LR)の生産諸形質に発現するヘテローシス効果を追求した。LRの各週齢体重は雌雄とも親系統の中間値とほぼ同じであり、ヘテローシス効果は認められなかった。体重の発育様相を把握するためBrody、Logistic、Gompertz、Bertalanffyの4発育曲線モデルを用いた結果、Gompertzモデルが最適であると考察した。Gompertzモデルから求めた変曲点日齢のポテンスレシオ値(PR値)は雄が-1.80、雌が-1...

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Veröffentlicht in:Nihon Kakin Gakkaishi 2002-11, Vol.39 (2), p.139-146
Hauptverfasser: 岡本, 悟, 小林, 真, 朴, 君
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究は日本ウズラの6週齢体重を指標として選抜・造成した体重大系統(LL)の雌と対照閉鎖集団として維持してきた無作為交配集団(RR)の雄とで系統間交雑を行い、得られた雑種1世代(LR)の生産諸形質に発現するヘテローシス効果を追求した。LRの各週齢体重は雌雄とも親系統の中間値とほぼ同じであり、ヘテローシス効果は認められなかった。体重の発育様相を把握するためBrody、Logistic、Gompertz、Bertalanffyの4発育曲線モデルを用いた結果、Gompertzモデルが最適であると考察した。Gompertzモデルから求めた変曲点日齢のポテンスレシオ値(PR値)は雄が-1.80、雌が-11.00で、90%成熟体重到達日齢のPR値は雄が-1.80、雌が-5.40であり、早い日齢を示している親系統よりも早くなり、ヘテローシス効果が認められた。日齢体重ではほぼ両親の中間値を示しており、実測値で求めた週齢体重の結果と同じであった。受精率では、ヘテローシス効果が得られなかったが、孵化率、育成率、生存率ではヘテローシス効果が認められた。初産日齢、100日齢までの産卵数と総卵重においても顕著なヘテローシス効果が認められた。この産卵数と総卵重で大きなヘテローシス効果が認められた主な要因は、初産日齢が早く産卵率も高くなったことによるが、平均卵重においてはヘテローシス効果が認められなかった。
ISSN:0029-0254