再構成軌道を用いた船体横揺れの非線形予測

船舶の横揺れ減揺装置は、その作動方式から、装置自身が動力を有さず船体動揺によって生じる力を利用する受動型と、装置自身に動力を備え、積極的に減揺効果を作用させる能動型に大別される。後者にはフィンスタビライザ、能動型アンチローリングタンク、舵減揺装置などが挙げられる。このような能動型減揺装置の利用に際して、船体動揺の短期予測が重要な問題となる.近年、複雑な現象の背後に小数自由度の非線形力学系が存在するという仮定に基づいた時系列解析(決定論的非線形予測)の研究が行われている。本研究では、主に推定状態遷移行列を用いた方法により解析を試みた。また、従来の大域的線形手法として代表的な線形自己回帰モデルとの...

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Veröffentlicht in:日本水産工学会誌 1998, Vol.34(3), pp.291-298
Hauptverfasser: 上野, 公彦, 酒井, 久治, 武田, 誠一, 桐原, 利治, 佐藤, 要
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:船舶の横揺れ減揺装置は、その作動方式から、装置自身が動力を有さず船体動揺によって生じる力を利用する受動型と、装置自身に動力を備え、積極的に減揺効果を作用させる能動型に大別される。後者にはフィンスタビライザ、能動型アンチローリングタンク、舵減揺装置などが挙げられる。このような能動型減揺装置の利用に際して、船体動揺の短期予測が重要な問題となる.近年、複雑な現象の背後に小数自由度の非線形力学系が存在するという仮定に基づいた時系列解析(決定論的非線形予測)の研究が行われている。本研究では、主に推定状態遷移行列を用いた方法により解析を試みた。また、従来の大域的線形手法として代表的な線形自己回帰モデルとの比較を行った。十分に発達したカオス的な時系列データに対しては、上記のような統計モデルよりも、本研究で扱ったような決定論的非線形予測の方が有効であることが報告されている。
ISSN:0916-7617
2189-7131
DOI:10.18903/fisheng.34.3_291