英虞湾における底質汚染の現状と近年の進行状況
英虞湾に設けた20測点において、過去25年あまりにわたり実施した底質汚染に係るモニタリング結果を解析し、英虞湾の底質汚染の現状と近年の進行状況についてとりまとめた。 COD、AVS、水分含量、TN、OC、酸化還元電位の1998~2000年の3ヵ年平均値を用いて、クラスター解析(ウォード法)による測点のグループ分けを試みたところ、20の測点は「湾ログループ」、「湾中央グループ」、および「湾奥グループ」に分けられ、3つのグループの汚染の程度は相対的にみると湾奥グループ>湾中央グループ>湾ログループの順であった。 長期間のデータが存在するCOD、AVS、水分含量、TNの分析値を用いて、測点ごとにトレ...
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Veröffentlicht in: | 三重県科学技術振興センター水産研究部研究報告 = Bulletin of Fisheries Research Division, Mie Prefectural Science and Technology Promotion Center Mie Prefectural Science and Technology Promotion Center, 2001-11 (10), p.71-77 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 英虞湾に設けた20測点において、過去25年あまりにわたり実施した底質汚染に係るモニタリング結果を解析し、英虞湾の底質汚染の現状と近年の進行状況についてとりまとめた。 COD、AVS、水分含量、TN、OC、酸化還元電位の1998~2000年の3ヵ年平均値を用いて、クラスター解析(ウォード法)による測点のグループ分けを試みたところ、20の測点は「湾ログループ」、「湾中央グループ」、および「湾奥グループ」に分けられ、3つのグループの汚染の程度は相対的にみると湾奥グループ>湾中央グループ>湾ログループの順であった。 長期間のデータが存在するCOD、AVS、水分含量、TNの分析値を用いて、測点ごとにトレンドの検定(Kendall型)をおこない、分析値の増減傾向を判別した結果過去20年余りの間に湾奥部、湾中央部では底質汚染が進行し、湾口付近では改善していることが示唆された。 調査期間中のアコヤガイ施術実績数、人口、観光客数、主要河川の水質はいずれも汚染負荷の増加を示しておらず、負荷源に関する統計量の経年変化から汚染進行の原因を特定することは困難であった。汚染負荷が増加していないにも係わらず、底質汚染が進行した原因は明らかではないが、現状の汚染負荷量がすでに水域の浄化能力を上回っているために毎年過負荷が蓄積し、底質汚染が進行した可能性が考えられる |
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ISSN: | 1346-9320 |