ケグワの育苗と初期保育の研究

阿部剛俊・西山嘉寛:ケグワの育苗と初期保育の研究一岡山県林試研報18:1-14,2002本研究は、材価や成長の面から新しい造林用樹種として有望である「ケグワ」について育苗方法、保育方法を明らかにし、今後、ケグワ造林を推進するための基礎資料とする。ケグワは過去に造林の例が無いため、保育方法や増殖方法に関する知見は非常に少ない。そこで ①種子の特性 ②育苗方法 ③植栽当年の施業方法 ④柱材を得るための施業方法 ⑤栄餐繁殖方法の5項目について研究を行った。「種子の特性」では、集合果1kg当たり約2万粒の充実種子が得られること、採種木により発芽率が大きく異なること、種子の長適な保存条件は風乾後、密封し...

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Veröffentlicht in:研究報告 2002-03 (18), p.1-14
Hauptverfasser: 阿部, 剛俊, 西山, 嘉寛
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:阿部剛俊・西山嘉寛:ケグワの育苗と初期保育の研究一岡山県林試研報18:1-14,2002本研究は、材価や成長の面から新しい造林用樹種として有望である「ケグワ」について育苗方法、保育方法を明らかにし、今後、ケグワ造林を推進するための基礎資料とする。ケグワは過去に造林の例が無いため、保育方法や増殖方法に関する知見は非常に少ない。そこで ①種子の特性 ②育苗方法 ③植栽当年の施業方法 ④柱材を得るための施業方法 ⑤栄餐繁殖方法の5項目について研究を行った。「種子の特性」では、集合果1kg当たり約2万粒の充実種子が得られること、採種木により発芽率が大きく異なること、種子の長適な保存条件は風乾後、密封し低温下に置くこと等を明らかにした。「育苗方法」では、取り播きを行い、成長の差が明らかになる次年の7月上旬に苗高が概ね55~60㎝以上であれば、秋期以降に造林用苗木として利用できることが明らかとなった。「植栽当年の施業方法」では、10cmおよび50㎝の高さで切り戻すことで植栽後の生存率が高まることが明らかになった。「柱材を得るための施業方法」では1成長期経過後に台切りを行うことが、長い通直部を得るのに有効であることを確認した。「栄獲繁殖方法」では、根接ぎ法による増殖に成功した。
ISSN:0388-8509