愛知県内で発見された野生ニホンカモシカの伝染性膿疱性皮膚炎

2000~2001年の冬期に、丘疹性皮膚炎に罹患した2頭の野生ニホンカモシカが愛知県内で発見された。それらの口唇には丘疹性病変がみられ、1頭では舌にも認められた。組織学的に丘疹性病変部の有辣細胞は空胞変性を呈し、一部に好酸性細胞質内封入体が認められた。免疫組織化学的には病変部に一致してパラポックスウイルス抗原が検出され、透過型電子顕微鏡学的には空胞化した有棘細胞の細胞質内に多数のパラポックスウイルス粒子が観察された。また、ウイルス分離を試みたところ、牛胎子肺細胞に細胞変性効果(CPE)が確認された。病変部生材料とCPEを示した培養細胞から、PCRによりパラポックスウイルスに特異的なDNA断片を...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2002-06, Vol.55 (6), p.345-348
Hauptverfasser: 小木曽, 正和, 鈴木, 清示, 糟谷, 淳, 芝原, 友幸, 門田, 耕一, 猪島, 康雄, 泉對, 博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:2000~2001年の冬期に、丘疹性皮膚炎に罹患した2頭の野生ニホンカモシカが愛知県内で発見された。それらの口唇には丘疹性病変がみられ、1頭では舌にも認められた。組織学的に丘疹性病変部の有辣細胞は空胞変性を呈し、一部に好酸性細胞質内封入体が認められた。免疫組織化学的には病変部に一致してパラポックスウイルス抗原が検出され、透過型電子顕微鏡学的には空胞化した有棘細胞の細胞質内に多数のパラポックスウイルス粒子が観察された。また、ウイルス分離を試みたところ、牛胎子肺細胞に細胞変性効果(CPE)が確認された。病変部生材料とCPEを示した培養細胞から、PCRによりパラポックスウイルスに特異的なDNA断片を検出した。
ISSN:0446-6454