富山湾におけるサヨリ仔稚魚の相対成長と摂餌生態

サヨリHyporhamphus sajoriの相対成長と摂餌生態の調査が富山湾の石川県沿岸で行われた。全長10mmからサヨリの特徴である下顎が伸張しだし、全長と下顎の間の比成長関係には全長28mm付近に不連続点があると推察され、この付近が変態完了の全長に相当するものと思われた。全長30mm以下の仔魚は主としてOithona spp.やParacalanus typeのかいあし類のノープリウス幼生を摂餌しており、全長60mm以上の稚魚は昆虫や有機デトリタスを摂餌していた。成長初期には選択性が認められたが、成長が進むにつれ餌料に対する選択性は弱まるものと推察された。全長に対する体重の増加率が全長5...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Suisan Zoshoku 2002, Vol.50 (1), p.47-54
Hauptverfasser: 大屋, 二三, 辻, 俊宏, 藤原, しのぶ
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:サヨリHyporhamphus sajoriの相対成長と摂餌生態の調査が富山湾の石川県沿岸で行われた。全長10mmからサヨリの特徴である下顎が伸張しだし、全長と下顎の間の比成長関係には全長28mm付近に不連続点があると推察され、この付近が変態完了の全長に相当するものと思われた。全長30mm以下の仔魚は主としてOithona spp.やParacalanus typeのかいあし類のノープリウス幼生を摂餌しており、全長60mm以上の稚魚は昆虫や有機デトリタスを摂餌していた。成長初期には選択性が認められたが、成長が進むにつれ餌料に対する選択性は弱まるものと推察された。全長に対する体重の増加率が全長57mmを超えると大きくなるが、これは食物の変化によるものと思われた。
ISSN:0371-4217
DOI:10.11233/aquaculturesci1953.50.47