プロジェステロン誘導マウス単為発生胚の着床前および着床後の発生ならびに二倍体胚との集合キメラによる新生仔の誕生
マウス未受精卵を100μMプロジェステロンで6時間処理すると単為発生する。この単為発生胚を1細胞期に5μg/mlサイトカラシンBで第二極体の放出を阻害して二倍体化処理すると23%が胚盤胞へと発生した。次いでこの胚盤胞を偽妊娠代理母に移植すると着床率は51%であり、10.5日齢の生存胎仔が得られた。すなわち、プロジェステロン誘導マウス単為発生胚は、妊娠中期まで発生することを確認した。しかし、11.5日齢以降の生存胎仔は1例も認められず、エタノールなどによって誘導した単為発生胚と同様に、10.5日齢がマウス単為発生胚の発生限界と思われた。一方、プロジェステロン誘導単為発生胚と受精卵由来の二倍体胚と...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | The Journal of reproduction and development 2002-02, Vol.48 (1), p.41-48 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | マウス未受精卵を100μMプロジェステロンで6時間処理すると単為発生する。この単為発生胚を1細胞期に5μg/mlサイトカラシンBで第二極体の放出を阻害して二倍体化処理すると23%が胚盤胞へと発生した。次いでこの胚盤胞を偽妊娠代理母に移植すると着床率は51%であり、10.5日齢の生存胎仔が得られた。すなわち、プロジェステロン誘導マウス単為発生胚は、妊娠中期まで発生することを確認した。しかし、11.5日齢以降の生存胎仔は1例も認められず、エタノールなどによって誘導した単為発生胚と同様に、10.5日齢がマウス単為発生胚の発生限界と思われた。一方、プロジェステロン誘導単為発生胚と受精卵由来の二倍体胚とで4細胞期に集合キメラを作製すると66%が単一の胚盤胞へと発生し、代理母に移植するとキメラ個体が誕生した。単為発生胚は胚体外組織の発達が未熟なことが主因で、着床後、子宮内で死亡すると考えられているが、プロジェステロン誘導マウス単為発生胚でも二倍体胚との集合キメラを作ることにより出生仔へと発生させることができるのを確認した。これとは別に、単為発生胚と三倍体胚との集合キメラを作製したが出生仔への発生は認められず、子宮内致死であった。 |
---|---|
ISSN: | 0916-8818 |