化学発光法によるブドウ球菌性ウシ潜在性乳房炎の早期診断の検討
ブドウ球菌性ウシ潜在性乳房炎の早期診断に関する化学発光(CL)法の有用性を検討した。酪農家飼育の搾乳牛より採取した延べ86頭の344分房由来の前搾り乳についてオプソニン化ザイモザン刺激によるCL値を測定し、分離された細菌および乳汁中体細胞数との関係を検討した。CL値は、S.aureusが分離された乳房では平均1,197,274RLUと他菌種が分離された乳房に比べて著しく高値を示した。CL値と体細胞数の相関係数は、S.aureus検出群で0.854、CNS検出群で0.798、および非検出群では0.708と高い相関関係を示した。経時的観察の結果、S.aureusが検出される2月前に体細胞数は正常、...
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Veröffentlicht in: | 日本獣医畜産大学研究報告 = The bulletin of the Nippon Veterinary and Zootechnical College 2001-12 (50), p.18-24 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ブドウ球菌性ウシ潜在性乳房炎の早期診断に関する化学発光(CL)法の有用性を検討した。酪農家飼育の搾乳牛より採取した延べ86頭の344分房由来の前搾り乳についてオプソニン化ザイモザン刺激によるCL値を測定し、分離された細菌および乳汁中体細胞数との関係を検討した。CL値は、S.aureusが分離された乳房では平均1,197,274RLUと他菌種が分離された乳房に比べて著しく高値を示した。CL値と体細胞数の相関係数は、S.aureus検出群で0.854、CNS検出群で0.798、および非検出群では0.708と高い相関関係を示した。経時的観察の結果、S.aureusが検出される2月前に体細胞数は正常、CL値では高値を示す2症例を認め、2か月後この分房と隣接する分房よりS.aureusを分離した。以上の結果より、乳汁CL法は体細胞数法より早期にS.aureus感染の診断が可能であり、また1分房でも高値を示す場合には、いずれかの分房においてS.aureus感染が起こり得ていることが示唆された。 |
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ISSN: | 0373-8361 |