UV照射とプロトプラスト再生法によるStreptomyces incarnatusのリファンピシン耐性とシネフンギン生産性の向上

グラム陽性菌の二次代謝は、貧栄養条件などの緊縮応答として、その生合成遺伝子の転写段階が厳密な制御を受けている。そこで、これらのバクテリアのRNAポリメラーゼの制御部位を突然変異導入により破壊すれば、二次代謝産物の生産性向上が期待できる。本研究ではシネフンギンを生産するStreptonmyces incarnatus NRRL8057のプロトプラストに紫外線を照射して、RNAポリメラーゼ阻害剤であるリファンピシンに耐性を獲得した変異株を取得した。突然変異操作を三回行なった結果、異なるリファンピシン耐性を持つ突然変異株10株を得た。この中で最も高い耐性を示した突然変異株が最も高いシネフンギン生産能...

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Veröffentlicht in:Okayama Daigaka Nogakubu gakujutsu hokuku 2002-02 (91), p.1-5
Hauptverfasser: 田村, 隆, 田中, 英彦, 李, 銀淑, 稲垣, 賢二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:グラム陽性菌の二次代謝は、貧栄養条件などの緊縮応答として、その生合成遺伝子の転写段階が厳密な制御を受けている。そこで、これらのバクテリアのRNAポリメラーゼの制御部位を突然変異導入により破壊すれば、二次代謝産物の生産性向上が期待できる。本研究ではシネフンギンを生産するStreptonmyces incarnatus NRRL8057のプロトプラストに紫外線を照射して、RNAポリメラーゼ阻害剤であるリファンピシンに耐性を獲得した変異株を取得した。突然変異操作を三回行なった結果、異なるリファンピシン耐性を持つ突然変異株10株を得た。この中で最も高い耐性を示した突然変異株が最も高いシネフンギン生産能を示し、その生産性(0.45±0.11μg/ml)は野生株(0.19±0.07μg/ml)の約2.4倍あった。リアンピシン耐性を指標とする菌株の改良は、ランダムなスクリーニングを行なうよりも効率よく選抜を行うことができるという点で有効であるといえる。
ISSN:0474-0254