非栽培期間の地下水位の差異が水稲の生育収量および土壌の化学性に及ぼす影響(2) : 非栽培期間の土壌別の適正地下水位
前報に引き続き、千葉県を代表する4種類の水田土壌において水稲の非栽培期間の地下水位を4段階に設定し、稲わらの施用・無施用処理を設置して水稲を4作栽培し、10年間の結果をまとめた。 1.非栽培期間の地下水位の低下により、すべての土壌の作土でECおよび交換性マンガン含量が低下した。この他、壌土では全窒素、全炭素、交換性カルシウム・マグネシウム含量、粘土では交換性マグネシウム・カリウムおよび可給態窒素含量、黒泥土では全窒素、全炭素および可給態窒素含量がそれぞれ作土で低下した。稲わらの施用で砂土、壌土および粘土で作土の全窒素、全炭素、交換性カリウムおよび可給態窒素量が、黒泥土で交換性カリウム・マンガン...
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Veröffentlicht in: | 千葉県農業試験場研究報告 = Bulletin of the Chiba-Ken Agricultural Experiment Station 2001-03 (42), p.31-41 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 前報に引き続き、千葉県を代表する4種類の水田土壌において水稲の非栽培期間の地下水位を4段階に設定し、稲わらの施用・無施用処理を設置して水稲を4作栽培し、10年間の結果をまとめた。 1.非栽培期間の地下水位の低下により、すべての土壌の作土でECおよび交換性マンガン含量が低下した。この他、壌土では全窒素、全炭素、交換性カルシウム・マグネシウム含量、粘土では交換性マグネシウム・カリウムおよび可給態窒素含量、黒泥土では全窒素、全炭素および可給態窒素含量がそれぞれ作土で低下した。稲わらの施用で砂土、壌土および粘土で作土の全窒素、全炭素、交換性カリウムおよび可給態窒素量が、黒泥土で交換性カリウム・マンガンおよび可給態窒素含量がそれぞれ増加した。2.砂土および粘土では、地下水位を低くすると水稲の収量が低下したが、砂土では稲わらの施用で回復し、粘土では8作目程度から稲わらの施用効果がみられた。壌土および黒泥土では、地下水位を低くすると収量は高くなったが、稲わらの施用効果は小さかった。 3.水稲収量からみた非栽培期間の適正地下水位は、品種コシヒカリ、基肥窒素5g/m2(砂土では6g/m2)の条件では、砂土では0~30cm、稲わらの施用で30~120cm。壌土では30~120cm、稲わらの施用で30~60cm。粘土では0cm、稲わらの施用で0~60cm。黒泥土では30~120cm、稲わらの施用で30~60cmであった。 |
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ISSN: | 0577-6880 |