ハナアザミウマ類による露地栽培温州ミカン成熟果の被害発生について

2000年10月中旬に露地栽培における極早生温州ミカン成熟果に発生した障害果の原因解明調査を行った。 1.障害果は,ハナアザミウマ,ビワハナアザミウマ,キイロハナアザミウマの3種ハナアザミウマ類によるもので,ハナアザミウマが加害主体と考えられた。 2.症状は果面が白変し,一部は褐変しており,褐変部は腐敗・陥没していた。形状は,果実同士が接触していたところにできたと思われるリング状のものが多く,ほかに果実と枝,葉などが接触していたところにできたと思われる線状や不正形のものおよび点状のものもみられた。 3.ハナアザミウマ類は,2000年秋季に異常増殖し,極早生種温州ミカンの成熟果を加害したものと考...

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Veröffentlicht in:Kyūshū Byōgaichu Kenkyūkaihō 2001/11/15, Vol.47, pp.123-127
Hauptverfasser: 寺本, 健, 松本, 紀子, 中村, 吉秀
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:2000年10月中旬に露地栽培における極早生温州ミカン成熟果に発生した障害果の原因解明調査を行った。 1.障害果は,ハナアザミウマ,ビワハナアザミウマ,キイロハナアザミウマの3種ハナアザミウマ類によるもので,ハナアザミウマが加害主体と考えられた。 2.症状は果面が白変し,一部は褐変しており,褐変部は腐敗・陥没していた。形状は,果実同士が接触していたところにできたと思われるリング状のものが多く,ほかに果実と枝,葉などが接触していたところにできたと思われる線状や不正形のものおよび点状のものもみられた。 3.ハナアザミウマ類は,2000年秋季に異常増殖し,極早生種温州ミカンの成熟果を加害したものと考えられた。 4.ハナアザミウマ類の多発原因として,セイタカアワダチソウの増加,果樹カメムシ類少発生に伴う収穫前の殺虫剤散布の減少が考えられた。
ISSN:0385-6410
1884-0035
DOI:10.4241/kyubyochu.47.123