ウシ精子の先体反応に及ぼすマイトトキシンの影響

サザナミハギから得た水溶性の毒であるマイトトキシンが精子の生体反応に及ぼす生理作用をかいせきするため、マイトトキシン処理したウシ精子の透明帯除去ハムスター卵子への侵入を調べた。ウシ精子はカルシウムおよびカフェインの添加あるいは無添加培地内でそれぞれ、0.469~1.875ng/mlの濃度のマイトトキシンて゜5、30分間の処理後、ハムスター卵子に媒精した。カルシウム、イオン無添加培地内でマイトトキシン処理した精子は卵子に浸入しなかった。マイトトキシンはカフェインの共存下で、その効果を増進することが示唆された。1.875ng/mlのマイトトキシン処理精子は運動性が阻害され、卵子に侵入できなかった。...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:The Journal of reproduction and development 2001-10, Vol.47 (5), p.295-302
Hauptverfasser: 浜野, 光市, 佐々木, 捷彦, 正木, 淳二, Kang, M.S, 佐々田, 比呂志, 佐藤, 英明, 辻井, 弘忠
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:サザナミハギから得た水溶性の毒であるマイトトキシンが精子の生体反応に及ぼす生理作用をかいせきするため、マイトトキシン処理したウシ精子の透明帯除去ハムスター卵子への侵入を調べた。ウシ精子はカルシウムおよびカフェインの添加あるいは無添加培地内でそれぞれ、0.469~1.875ng/mlの濃度のマイトトキシンて゜5、30分間の処理後、ハムスター卵子に媒精した。カルシウム、イオン無添加培地内でマイトトキシン処理した精子は卵子に浸入しなかった。マイトトキシンはカフェインの共存下で、その効果を増進することが示唆された。1.875ng/mlのマイトトキシン処理精子は運動性が阻害され、卵子に侵入できなかった。0.938ng/mlのマイトトキシンで5分間処理した精子は高い卵子内侵入率を示した。マイトトギシン処理精子は媒精15分後に卵子内侵入を開始し、3時間後には全ての卵子に侵入した。以上の結果は、マイトトキシンが精子の受精能獲得を誘起し、先体反応のメカニズムを明らか(することを示唆している。
ISSN:0916-8818