マウスの乳癌および子宮腺筋症の増殖抑制に対する全身温熱療法(WBH)の影響 : 特に実施回数とグルコース投与による効果の違い

我々は先の実験で1回の全身温熱療法(WBH)がマウス自然発生乳癌の増殖を抑制することおよびその効果はグルコース(G)の併用(6mg/g体重 腹腔内注射)によってWBH連続5日実施のレベルまで促進されることを明らかにした。WBHによる乳癌の増殖抑制効果をさらに促進させる目的で本実験ではWBH処置を2回行った。また乳癌と同様の内分泌学的、病理学的背景を持つ子宮腺筋症に対するこれらの処置の影響もあわせ検討した。2回のWBH処置は、1回のWBH処置と同様の乳癌増殖抑制しか得られず、また、Gの併用は、1回の併用処置に比べ、乳癌増殖抑制効果は若干低下した。体重、臓器重量、血液成分などと処置の効果との関係は...

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Veröffentlicht in:明治大学農学部研究報告 = Bulletin of the Faculty of Agriculture, Meiji University Meiji University, 2001-07 (127), p.43-51
Hauptverfasser: 長澤, 弘, 稲田, 啓子, 石亀, 晴道, 草川, 森士, 宇田川, 葉子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:我々は先の実験で1回の全身温熱療法(WBH)がマウス自然発生乳癌の増殖を抑制することおよびその効果はグルコース(G)の併用(6mg/g体重 腹腔内注射)によってWBH連続5日実施のレベルまで促進されることを明らかにした。WBHによる乳癌の増殖抑制効果をさらに促進させる目的で本実験ではWBH処置を2回行った。また乳癌と同様の内分泌学的、病理学的背景を持つ子宮腺筋症に対するこれらの処置の影響もあわせ検討した。2回のWBH処置は、1回のWBH処置と同様の乳癌増殖抑制しか得られず、また、Gの併用は、1回の併用処置に比べ、乳癌増殖抑制効果は若干低下した。体重、臓器重量、血液成分などと処置の効果との関係は認められなかった。以上の結果、WBHを繰り返し実施するに際してはその間隔の重要であることが明らかとなった。また上記WBHのいずれの処置も、子宮腺筋症の発生、増殖にほとんど影響せず、WBHは子宮腺筋症に対しては乳癌に対するほど有効でないことが示唆された。
ISSN:0465-6083