心内膜炎に併発した犬の腹部大動脈血栓塞栓症の1例
3週間前に突然, 両後肢の麻痺を発症して来院した10歳の雄の雑種犬を, 臨床症状および心エコー検査による僧帽弁の疣贅物形成, 腹部大動脈造影による充満欠損像などの各種検査所見から心内膜炎に続発した腹部大動脈血栓塞栓症と診断した. 輸血等によって貧血を改善し, 状態の安定を待ち, 両後肢麻痺が生じてから4週間後に血栓除去術および内科的・理学的治療を実施し, 術後は1カ月間, 抗生剤と抗血栓薬を投与した. その結果, 術後1カ月でナックリングは残っているものの歩行可能となり, さらに術後3カ月では心エコー検査において僧帽弁の疵贅物は消失し, 術後6カ月において両後肢の運動機能はほぼ完全に回復した....
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | Nippon Juishikai zasshi 2001/02/20, Vol.54(2), pp.122-125 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 3週間前に突然, 両後肢の麻痺を発症して来院した10歳の雄の雑種犬を, 臨床症状および心エコー検査による僧帽弁の疣贅物形成, 腹部大動脈造影による充満欠損像などの各種検査所見から心内膜炎に続発した腹部大動脈血栓塞栓症と診断した. 輸血等によって貧血を改善し, 状態の安定を待ち, 両後肢麻痺が生じてから4週間後に血栓除去術および内科的・理学的治療を実施し, 術後は1カ月間, 抗生剤と抗血栓薬を投与した. その結果, 術後1カ月でナックリングは残っているものの歩行可能となり, さらに術後3カ月では心エコー検査において僧帽弁の疵贅物は消失し, 術後6カ月において両後肢の運動機能はほぼ完全に回復した. |
---|---|
ISSN: | 0446-6454 2186-0211 |
DOI: | 10.12935/jvma1951.54.122 |