「イチバンボシ」の適正な冬期の生育と栽培管理技術

1993年から1995年にかけて山口県の新裸麦奨励品種「イチバンボシ」の栽培試験を行い適正な生育相とそれに影響する栽培管理技術を検討した。 1.「イチバンボシ」の瀬戸内平坦部での適播種期は11月中旬である。播種期がこれより早いと過繁茂になり倒伏し、遅ければ低温年には生育量不足や成熟期が入梅後となり、収量及び品質が劣る。 2.m2当たり穂数が500本以上になると倒伏程度が3を上回り、普通型コンバインによる収穫が困難となる。回帰式からm2当たり500本の目標穂数を得るために確保すべき1月下旬の茎数は590本/m2、3月上旬の茎数は800本であると推定された。 3.窒素総量は基肥-分げつ肥-穂肥で0...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:山口県農業試験場研究報告 = Bulletin of the Yamaguchi Agricultural Experiment Station 2000-03 (51), p.21-27
Hauptverfasser: 前岡, 庸介, 小林, 行高, 中司, 祐典, 羽嶋, 正恭, 森岡, 徹文
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1993年から1995年にかけて山口県の新裸麦奨励品種「イチバンボシ」の栽培試験を行い適正な生育相とそれに影響する栽培管理技術を検討した。 1.「イチバンボシ」の瀬戸内平坦部での適播種期は11月中旬である。播種期がこれより早いと過繁茂になり倒伏し、遅ければ低温年には生育量不足や成熟期が入梅後となり、収量及び品質が劣る。 2.m2当たり穂数が500本以上になると倒伏程度が3を上回り、普通型コンバインによる収穫が困難となる。回帰式からm2当たり500本の目標穂数を得るために確保すべき1月下旬の茎数は590本/m2、3月上旬の茎数は800本であると推定された。 3.窒素総量は基肥-分げつ肥-穂肥で0.8kg/a程度で生育が安定するが、1月下旬の追肥を省略すると茎数及び穂数が少なくなるうえに、一穂粒数や千粒重の低下をまねく場合がある。3月上旬の穂肥の他施用は穂数の確保に有効である。
ISSN:0388-9327