プリムラ・オブコニカにおけるプリミン分泌の遺伝

プリムラ・オブコニカにおけるプリミン分泌の遺伝を明らかにする目的で, プリミン保有品種とフリー品種の間で交配を行い, F1, F2およびBC1における保有個体とフリー個体の分離比を調査した.その結果, 10組合せのF1はすべてプリミンを保有し, プリミン保有はフリーに対して優性であることがわかった.また, 10組合せのうち4組合せについては, F2およびBC1における保有個体とフリー個体の分離比がそれぞれ3 : 1および1 : 1となったことから, プリミン分泌は単一遺伝子に支配されていることが明らかとなった.しかし, 6組合せについては, F2において分離比が3 : 1とならなかったが, B...

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Veröffentlicht in:Engei Gakkai zasshi 2001/01/15, Vol.70(1), pp.41-45
Hauptverfasser: 樋口, 幸男, 北島, 章好, 荻原, 勲, 箱田, 直紀
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:プリムラ・オブコニカにおけるプリミン分泌の遺伝を明らかにする目的で, プリミン保有品種とフリー品種の間で交配を行い, F1, F2およびBC1における保有個体とフリー個体の分離比を調査した.その結果, 10組合せのF1はすべてプリミンを保有し, プリミン保有はフリーに対して優性であることがわかった.また, 10組合せのうち4組合せについては, F2およびBC1における保有個体とフリー個体の分離比がそれぞれ3 : 1および1 : 1となったことから, プリミン分泌は単一遺伝子に支配されていることが明らかとなった.しかし, 6組合せについては, F2において分離比が3 : 1とならなかったが, BC1では1 : 1となったので, F2において観察された分離比の乱れは競争受精または配偶子選択がその原因と進察された.以上のことから, プリムラ・オブコニカのプリミン分泌は, F2において分離比の理論値からの乖離が発生する場合も含めて, 単一遺伝子に支配されていると判断した.
ISSN:0013-7626
1880-358X
DOI:10.2503/jjshs.70.41