発育不良の黒毛和種牛における甲状腺機能

正常体型の黒毛和種発育不良牛8頭について, 甲状腺機能を検討した. 発育不良牛は生時より異常症状を認めなかったが, 3~4ヵ月齢から発育が遅延した. 食欲と活動性が低下していた3頭では, 血清基礎総triiodothyronine (T3) 濃度と基礎総thyroxine (T4) 濃度は低値であった. thyrotrophin-releasing hormone (TRH) 刺激により2頭でT4が上昇したが, 1頭では低値を維持した. 正常食欲と活動性を示した5頭では, T3は1頭で正常, 4頭で低値であり, T4は1頭で正常, 2頭で中等度に低値, 2頭で検出限界以下であった. TRH刺激...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2000/11/20, Vol.53(11), pp.735-739
Hauptverfasser: 北川, 均, 鬼頭, 克也, 伊藤, 哲郎, 大場, 恵典, 金沢, 金吾, 長谷川, 弘美, 川合, 良郎, 古橋, 武, 佐々木, 榮英
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:正常体型の黒毛和種発育不良牛8頭について, 甲状腺機能を検討した. 発育不良牛は生時より異常症状を認めなかったが, 3~4ヵ月齢から発育が遅延した. 食欲と活動性が低下していた3頭では, 血清基礎総triiodothyronine (T3) 濃度と基礎総thyroxine (T4) 濃度は低値であった. thyrotrophin-releasing hormone (TRH) 刺激により2頭でT4が上昇したが, 1頭では低値を維持した. 正常食欲と活動性を示した5頭では, T3は1頭で正常, 4頭で低値であり, T4は1頭で正常, 2頭で中等度に低値, 2頭で検出限界以下であった. TRH刺激後, 5頭ともT4が上昇した. これら8頭の発育不良牛における低甲状腺ホルモン濃度は正常甲状腺疾患症候群 (euthyroid sick syndrome) であることが示唆された.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.53.735