高昼温によるネギ中生品種の脱春化誘導

ネギの中生品種の脱春化について明らかにするため, '金長'および'浅黄九条'を用い, 夜間は7℃の低温に遭遇させ, 昼温を20℃および35℃として, 40日間および60日間処理を行い, 生育, 花芽分化および抽台に及ぼす高昼温の影響について調査した.草丈は'金長'では35℃の高昼温区で低くなったが'浅黄九条'では差が認められなかった.35℃区では, 両品種において20℃区に比べて葉鞘径が小さく, 出葉数は多くなった.両品種とも花芽分化は高昼温によって抑制され, 20℃区では100%花芽分化したのに対して, 35℃区...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Engei Gakkai zasshi 2000/09/15, Vol.69(5), pp.611-613
Hauptverfasser: 山崎, 篤, 田中, 和夫, 吉田, 澪, 三浦, 周行
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:ネギの中生品種の脱春化について明らかにするため, '金長'および'浅黄九条'を用い, 夜間は7℃の低温に遭遇させ, 昼温を20℃および35℃として, 40日間および60日間処理を行い, 生育, 花芽分化および抽台に及ぼす高昼温の影響について調査した.草丈は'金長'では35℃の高昼温区で低くなったが'浅黄九条'では差が認められなかった.35℃区では, 両品種において20℃区に比べて葉鞘径が小さく, 出葉数は多くなった.両品種とも花芽分化は高昼温によって抑制され, 20℃区では100%花芽分化したのに対して, 35℃区の花芽分化率は54 75%であった.また, 花芽の発育は35℃区において20℃区よりも遅れていた.60日間処理によっても高昼温の花芽分化抑制効果は変わらず, 抽台率は両品種とも75%となった.以上の結果から, ネギの中生品種'金長'および'浅黄九条'は, 昼温35℃, 夜温7℃の処理によって脱春化を起こしうると考えられる.
ISSN:0013-7626
1880-358X
DOI:10.2503/jjshs.69.611