渋味との関連からみたモモおよびネクタリン成熟果実におけるフェノール含量の品種間差異

モモ果実における渋味程度の品種による違いを明らかにするため, モモ20品種とネクタリン3品種の成熟果実についてフェノール含量を調査した.全フェノール含量は, 品種によって著しく異なり, '早生桃山', '瀬戸内白桃', '武井白鳳', 'さおとめ', '清水白桃'などで少なく, 'ゴールデンピーチ', '白桃', '箕島白桃', '紅鳳', '高陽白桃'などで多かった.'小平早生...

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Veröffentlicht in:Engei Gakkai zasshi 2000/01/15, Vol.69(1), pp.35-39
Hauptverfasser: 久保田, 尚浩, 三村, 博美, 島村, 和夫
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:モモ果実における渋味程度の品種による違いを明らかにするため, モモ20品種とネクタリン3品種の成熟果実についてフェノール含量を調査した.全フェノール含量は, 品種によって著しく異なり, '早生桃山', '瀬戸内白桃', '武井白鳳', 'さおとめ', '清水白桃'などで少なく, 'ゴールデンピーチ', '白桃', '箕島白桃', '紅鳳', '高陽白桃'などで多かった.'小平早生'や'大久保'のフェノール含量はこれらの中間であった.全フェノール含量の多い品種では高分子フェノール含量も多かった.一方, ネクタリンでは, 供試した全ての品種において全フェノール含量, 高分子フェノール含量ともに多く, とくに'秀峰'と'ファンタジア'で多かった.同一園に栽培されている'清水白桃'と'白桃'について, 果実発育期間を通してフェノール含量の変化を調査した.両品種とも, フェノール含量は果実発育第1期の末期に向けて減少した後急増し, 第2期の中期にピークに達した.その後, フェノール含量はいずれの品種においても成熟期に向けて急速に減少した.全フェノール含量, 高分子フェノール含量ともに, 果実発育期間を通して'清水白桃'よりも'白桃'で多く, とくに第2期に両者の差が大きく現れた.これらの結果をもとに, モモ果実における渋味程度の品種間差異を考察した.
ISSN:0013-7626
1880-358X
DOI:10.2503/jjshs.69.35