中国産ならびに日本産トドマツノハダニ広葉樹個体群と針葉樹個体群の寄生性および生殖親和性

寄主を異とするトドマツノハダニの各個体群の寄生性と個体群間の生殖親和性を研究し,以下の結果を得た: 1. トドマツノハダニの針葉樹個体群と広葉樹個体群をそれぞれ広葉樹と針葉樹に接種して寄生性を調べた結果,相互に異なるグループの飼育植物上では生育が悪く,繁殖も困難であることから,生殖的隔離の存在が示唆された. 2. クリ類を寄主とする中国泰山産個体群と日本松戸産個体群との間には交配に際する雌雄認知に何らかの支障が認められ,F1世代の性比は雄に偏った. 3. 広葉樹個体群間の交配における組合せは,雌の産卵数には大きな影響は与えなかった....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Nihon Ōyō Dōbutsu Konchū Gakkai shi 1999/08/25, Vol.43(3), pp.123-127
Hauptverfasser: 孫, 緒艮, 天野, 洋
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:寄主を異とするトドマツノハダニの各個体群の寄生性と個体群間の生殖親和性を研究し,以下の結果を得た: 1. トドマツノハダニの針葉樹個体群と広葉樹個体群をそれぞれ広葉樹と針葉樹に接種して寄生性を調べた結果,相互に異なるグループの飼育植物上では生育が悪く,繁殖も困難であることから,生殖的隔離の存在が示唆された. 2. クリ類を寄主とする中国泰山産個体群と日本松戸産個体群との間には交配に際する雌雄認知に何らかの支障が認められ,F1世代の性比は雄に偏った. 3. 広葉樹個体群間の交配における組合せは,雌の産卵数には大きな影響は与えなかった.
ISSN:0021-4914
1347-6068
DOI:10.1303/jjaez.43.123