黒毛和種雌牛の分娩後の卵巣機能回復に及ぼす要因
一般の繁殖農家で飼われている黒毛和種雌牛を分娩後80日以内に入工授精され受胎したI群、80日以内に発情がみられなかったIIに分類して分娩前後の血液成分から、分娩後の卵巣機能回復に影響する要因を検討した。採血は分娩前21日、分娩翌日、分娩後5日、10日、以後10日おきに分娩後90日まで行い、プロジェステロン(P)、血清中尿素態窒素(BUN)、アルブミン(Alb)、遊離脂肪酸(NEFA)、総コレステロール.(T-C)、血糖、βカロチン(β-C)、ビタミンE(V.E)の8項目を測定した。I群のP値は早い個体では分娩後30日に上昇したが、II群では90日までに明瞭な上昇を認めなかった。栄養状態を示す5...
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Veröffentlicht in: | Tohoku Journal Veterinary Clinics/ Tōhoku Kachiku Rinshō Kenkyūkaishi 1998/07/15, Vol.21(1), pp.6-10 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 一般の繁殖農家で飼われている黒毛和種雌牛を分娩後80日以内に入工授精され受胎したI群、80日以内に発情がみられなかったIIに分類して分娩前後の血液成分から、分娩後の卵巣機能回復に影響する要因を検討した。採血は分娩前21日、分娩翌日、分娩後5日、10日、以後10日おきに分娩後90日まで行い、プロジェステロン(P)、血清中尿素態窒素(BUN)、アルブミン(Alb)、遊離脂肪酸(NEFA)、総コレステロール.(T-C)、血糖、βカロチン(β-C)、ビタミンE(V.E)の8項目を測定した。I群のP値は早い個体では分娩後30日に上昇したが、II群では90日までに明瞭な上昇を認めなかった。栄養状態を示す5項目、すなわちBUN、Alb、NEFA、T-C、血糖と、β-Cは両群間に差はなかった。これに比べて、分娩前の両群間の血清中V.Eは1%以下の危険率でI群が有意に高かった。今回得られた結果から、遊離脂肪酸や、総コレステロールは、既存の飼養標準で管理された牛群の報告に近似しており、両群ともに適正な飼養管理下にあったと考えられた。一方、分娩前の血中ビタミンE濃度のレベルは卵巣機能の回復に対し、栄養条件以外の要因として今後考慮すべき一つとなる可能性があると考えられた。 |
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ISSN: | 0916-7579 1883-4590 |
DOI: | 10.4190/jjvc1990.21.6 |