飼料成分から見たライムギ(Secale cereale L.)品種の変異性評価

青刈・ホールタロップ用ライムギ(Secale cereale L.)として市販されている14品種を開花期に刈取り,その生育特性にデタージェント法や酵素法による飼料成分組成を加味して,品種の変異性を明らかにした。供試品種は,早晩性,形態,育種的な違いにより,極早生品種,晩生品種,ライコムギの3つに分類された。極早生11品種およびライコムギ2品種は飼料成分組成の均質性がそれぞれ高く,別個の品種群として扱うのが適切と考えられた。晩生1品種はこの2群と成分組成が異なった。極早生群は各繊維成分の含量が高くて消化性が劣り,晩生品種は高蛋白,低繊維で消化性が良く,ライコムギは両者の中間的であった。ライムギと...

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Veröffentlicht in:Nippon Sōchi Gakkaishi 1998/01/31, Vol.43(4), pp.466-473
Hauptverfasser: 細谷, 肇, 三井, 安麿, 堀田, 正樹, 高梨, 勝
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:青刈・ホールタロップ用ライムギ(Secale cereale L.)として市販されている14品種を開花期に刈取り,その生育特性にデタージェント法や酵素法による飼料成分組成を加味して,品種の変異性を明らかにした。供試品種は,早晩性,形態,育種的な違いにより,極早生品種,晩生品種,ライコムギの3つに分類された。極早生11品種およびライコムギ2品種は飼料成分組成の均質性がそれぞれ高く,別個の品種群として扱うのが適切と考えられた。晩生1品種はこの2群と成分組成が異なった。極早生群は各繊維成分の含量が高くて消化性が劣り,晩生品種は高蛋白,低繊維で消化性が良く,ライコムギは両者の中間的であった。ライムギとして一括評価するのではなく,各品種の品質の違いを重視した栽培利用ならびに家畜への給与が必要であった。供試全品種の飼料成分の変異から,粗蛋白質(CP)含量の高い品種は繊維の消化率が良く,その結果,高い乾物消化率になることが示唆された。
ISSN:0447-5933
2188-6555
DOI:10.14941/grass.43.466