新潟県下で発生したニホンカモシカの伝染性膿疱性皮膚炎

1990~1994年に新潟県下で保護されたニホンカモシカ5頭に伝染性膿疱性皮膚炎が認められた. 丘疹は主に口唇, 四肢飛節~蹄冠周囲に形成され, 鼻・眼周囲・耳にも認められた. 組織学的には変性した有棘細胞の空胞化, 好酸性あるいは好塩基性細胞質内封入体形成を認め, 角質層の顕著な増生をともなう壊死性化膿性皮膚炎であり, 免疫染色で封入体に一致してオルフウイルス抗原が検出された.透過電顕により, 表皮細胞細胞質に卵状またはカプセル状楕円形ウイルス粒子 (約147×287nm) の集簇が観察された. めん羊の口唇周囲を擦過し丘疹病巣乳剤を塗布したところ, 約2週後に複数の丘疹が形成され, 細胞質...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 1996/09/20, Vol.49(9), pp.615-618
Hauptverfasser: 荻野, 博明, 中林, 大, 鍋谷, 政広, 星, 邦夫, 岡沢, 武夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:1990~1994年に新潟県下で保護されたニホンカモシカ5頭に伝染性膿疱性皮膚炎が認められた. 丘疹は主に口唇, 四肢飛節~蹄冠周囲に形成され, 鼻・眼周囲・耳にも認められた. 組織学的には変性した有棘細胞の空胞化, 好酸性あるいは好塩基性細胞質内封入体形成を認め, 角質層の顕著な増生をともなう壊死性化膿性皮膚炎であり, 免疫染色で封入体に一致してオルフウイルス抗原が検出された.透過電顕により, 表皮細胞細胞質に卵状またはカプセル状楕円形ウイルス粒子 (約147×287nm) の集簇が観察された. めん羊の口唇周囲を擦過し丘疹病巣乳剤を塗布したところ, 約2週後に複数の丘疹が形成され, 細胞質内封入体が認められた.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.49.615