家蚕繭におけるマイクロ波照射時の蛹体および繭腔温度

マイクロ波照射による繭乾燥において, 照射時の蛹体温度変化および繭腔温度と送風温度との関係並びにマイクロ波乾燥の特異性について明らかにするため, 送風温度を異にして蛹の体表温度, 体内および繭腔温度を測定した。 蛹の体表温度および蛹体温度は, 照射初期に急速に上昇した後, 緩やかな上昇に変わり, 再び急上昇を示し, その後上昇程度が低下する温度変化を示すことが認められた。 繭腔温度の変化は繭乾燥の進行にともない, 温度が急速に上昇する照射初期, 温度の上昇がわずかな緩上昇期, そして, 再び急速に上昇する急上昇期の3つの期間に分かれることが明らかになった。また, 照射初期および緩上昇期の経過時...

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Veröffentlicht in:Nihon sanshigaku zasshi 1996/10/27, Vol.65(5), pp.365-370
1. Verfasser: 香川, 敏昭
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:マイクロ波照射による繭乾燥において, 照射時の蛹体温度変化および繭腔温度と送風温度との関係並びにマイクロ波乾燥の特異性について明らかにするため, 送風温度を異にして蛹の体表温度, 体内および繭腔温度を測定した。 蛹の体表温度および蛹体温度は, 照射初期に急速に上昇した後, 緩やかな上昇に変わり, 再び急上昇を示し, その後上昇程度が低下する温度変化を示すことが認められた。 繭腔温度の変化は繭乾燥の進行にともない, 温度が急速に上昇する照射初期, 温度の上昇がわずかな緩上昇期, そして, 再び急速に上昇する急上昇期の3つの期間に分かれることが明らかになった。また, 照射初期および緩上昇期の経過時間および到達温度は, 送風温度が高いほどそれぞれ短く, また高くなる傾向を示した。 蛹の体表温度, 蛹体温度および繭腔温度とも乾燥終了までに送風温度より高い温度に達することが認められ, マイクロ波照射による内部加熱の特異性が示された。
ISSN:0037-2455
1884-796X
DOI:10.11416/kontyushigen1930.65.365