肥育豚に発生したマルベリー心臓病

一貫経営養豚場において, 生後30～90日齢の離乳子豚17例が育成豚舎へ移動直後に前駆症状を呈さず急死した. 死亡例では血清ビタミンE濃度の低下がみられ, 病理解剖学的に, 心膜水腫を示し, 心外膜, 心内膜, 心筋に点状ないし斑状赤色部が散在し, 病理組織学的に心外膜下, 心筋, 心内膜に及ぶ広範囲の出血が認められた.セレンを含むビタミンEを投与し, 特定交配雄を淘汰した結果, 病豚の発生は認められなくなり, マルベリー心臓病と考えられた. 家系および発症率の遺伝分析の結果, 本症は常染色体性単純劣性で遺伝することが判明した....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:	Nippon Juishikai zasshi 1995/02/20, Vol.48(2), pp.71-74
Hauptverfasser:	高橋, 泰幸, 金井, 久, 板垣, 光明, 野呂, 明弘, 小見, 邦雄
Format:	Artikel
Sprache:	jpn
Schlagworte:	セレンビタミンE マルベリー心臓病豚遺伝性疾患
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Beschreibung
Zusammenfassung:	一貫経営養豚場において, 生後30～90日齢の離乳子豚17例が育成豚舎へ移動直後に前駆症状を呈さず急死した. 死亡例では血清ビタミンE濃度の低下がみられ, 病理解剖学的に, 心膜水腫を示し, 心外膜, 心内膜, 心筋に点状ないし斑状赤色部が散在し, 病理組織学的に心外膜下, 心筋, 心内膜に及ぶ広範囲の出血が認められた.セレンを含むビタミンEを投与し, 特定交配雄を淘汰した結果, 病豚の発生は認められなくなり, マルベリー心臓病と考えられた. 家系および発症率の遺伝分析の結果, 本症は常染色体性単純劣性で遺伝することが判明した.
ISSN:	0446-6454 2186-0211
DOI:	10.12935/jvma1951.48.71