若齢ネコの大腿骨骨幹部骨折に対する一軸延伸 Poly-L-Lactide 製髄内ロッドの臨床的評価
若齢ネコの大腿骨骨幹部に実験的横骨折を作製し, これに対して一軸延伸 Poly-L-lactide (PLLA) 製髄内ロッドおよび外副子を用い髄内釘固定法に準じて整腹・固定を行い, 骨折の治癒過程を臨床的に評価した. その結果, 単純X線検査では, 処置後8週の時点において骨折線の消失, および橋状仮骨の完成が認められた. また骨折線部分のX線CT検査において, 処置後8週以降に, 橋状仮骨表層に新生骨皮質の形成が認められた. また外仮骨のCT値は処置後2週から16週後まで経時的に増加し, 新生骨皮質の骨化が認められた. これらの所見から, 8週の時点において骨折部の骨癒合が完了し, 以降1...
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Veröffentlicht in: | Journal of Veterinary Medical Science 1994/12/15, Vol.56(6), pp.1041-1045 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | eng ; jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 若齢ネコの大腿骨骨幹部に実験的横骨折を作製し, これに対して一軸延伸 Poly-L-lactide (PLLA) 製髄内ロッドおよび外副子を用い髄内釘固定法に準じて整腹・固定を行い, 骨折の治癒過程を臨床的に評価した. その結果, 単純X線検査では, 処置後8週の時点において骨折線の消失, および橋状仮骨の完成が認められた. また骨折線部分のX線CT検査において, 処置後8週以降に, 橋状仮骨表層に新生骨皮質の形成が認められた. また外仮骨のCT値は処置後2週から16週後まで経時的に増加し, 新生骨皮質の骨化が認められた. これらの所見から, 8週の時点において骨折部の骨癒合が完了し, 以降16週までは骨の再構築過程が進行したと考えられた. また観察期間の終了時である16週において, 処置側の大腿骨長径および短径を対側の大腿骨と比較したが, 成長障害などの異常所見は認められなかった. これらの結果から, 若齢動物の骨幹部骨折に対して外副子と組み合わせてPLLA製ロッドを使用した場合, 臨床的有用性が認められることが示唆された. |
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ISSN: | 0916-7250 1347-7439 |
DOI: | 10.1292/jvms.56.1041 |