Haemophilus parasuis接種豚の酵素抗体法を用いた病理学的観察

7~13週齢のSPF豚19頭に異なる型のHaemophilus parasuis(3株:血清型1, 4, 5)を鼻腔内接種し, 病変の比較を行った. Nagasaki株(5型)およびNo.4株(1型)を接種した13頭中11頭が敗血症, 髄膜炎, 多発性漿膜炎を呈し, 1~6日の経過で死亡した. SW124(血清型4)株を接種した6頭のうち1頭が多発性漿膜炎を呈して死亡し, 他の1頭は発症したが回復した. 残り4頭は発症しなかった. これらのうち敗血症例では微小血栓が多くの臓器にみられた. 発症豚では急性期に血中からエンドトキシンが検出された. 酵素抗体法を用いてH. parasuis抗原の検出...

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Veröffentlicht in:Journal of Veterinary Medical Science 1994/08/15, Vol.56(4), pp.639-644
Hauptverfasser: 天野, 弘, 柴田, 昌利, 梶尾, 規一, 両角, 徹雄
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:7~13週齢のSPF豚19頭に異なる型のHaemophilus parasuis(3株:血清型1, 4, 5)を鼻腔内接種し, 病変の比較を行った. Nagasaki株(5型)およびNo.4株(1型)を接種した13頭中11頭が敗血症, 髄膜炎, 多発性漿膜炎を呈し, 1~6日の経過で死亡した. SW124(血清型4)株を接種した6頭のうち1頭が多発性漿膜炎を呈して死亡し, 他の1頭は発症したが回復した. 残り4頭は発症しなかった. これらのうち敗血症例では微小血栓が多くの臓器にみられた. 発症豚では急性期に血中からエンドトキシンが検出された. 酵素抗体法を用いてH. parasuis抗原の検出を試みたところ, 漿膜炎および髄膜炎病巣では, 菌抗原は主に浸潤した好中球やマクロファージの細胞質内およびファゴゾーム内に認められた. また, 敗血症例では血管内にみられた菌のほとんどは変性していた. 本菌は鼻汁からは回収されたが, 菌抗原は鼻腔からは検出されなかった. 肺には病巣は認められなかった. しかし, 扁桃には菌抗原が検出された.
ISSN:0916-7250
1347-7439
DOI:10.1292/jvms.56.639