マウスのActinobacillus pleuropneumoniae感染に対する血清型特異モノクローナル抗体の受身免疫効果

Actinobacillus pleuropneumoniae(APP)血清型1型菌及び2型菌にそれぞれ血清型特異的なモノクローナル抗体(MoAb)を作製し, 血清型特異抗原の性状解析を行うとともに, これらのMoAbを用いて受身免疫したマウスの防御能について検討した. SDS-PAGE及びウエスタン・ブロッテイングによる抗原分析の結果, APP血清型1型菌特異MoAb H1-18及び2型菌特異MoAb H22-7はそれぞれの血清型菌の持つリポ多糖のO-抗原部分を認識していた. ddYマウスにこれらのMoAbを静脈内, 腹腔内あるいは皮下の経路で投与し, 投与後24時間または48時間にそれぞれ...

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Veröffentlicht in:Journal of Veterinary Medical Science 1994/02/15, Vol.56(1), pp.97-102
Hauptverfasser: 佐瀬, 孝一, 木ノ下, 千佳子, 芝, 文彦, 芳賀, 嘉久, 須藤, 忠, 橋本, 和典
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:Actinobacillus pleuropneumoniae(APP)血清型1型菌及び2型菌にそれぞれ血清型特異的なモノクローナル抗体(MoAb)を作製し, 血清型特異抗原の性状解析を行うとともに, これらのMoAbを用いて受身免疫したマウスの防御能について検討した. SDS-PAGE及びウエスタン・ブロッテイングによる抗原分析の結果, APP血清型1型菌特異MoAb H1-18及び2型菌特異MoAb H22-7はそれぞれの血清型菌の持つリポ多糖のO-抗原部分を認識していた. ddYマウスにこれらのMoAbを静脈内, 腹腔内あるいは皮下の経路で投与し, 投与後24時間または48時間にそれぞれのMoAbに対する血清型菌で攻撃した. 受身免疫マウスはいずれの経路の投与の場合にも高度の防御能を示した. また, 各MoAbを腹腔内投与したマウスの1型菌及び2型菌攻撃による交差防御試験で, 免疫マウスは同一血清型菌の攻撃にのみ著明な感染防御を示した. しかし, APP 1~12型菌の菌体内共通タンパクを認識するH1-9及びH3-2 MoAbを投与したマウスは感染防御能を発現しなかった. 本研究の結果, APPのリポ多糖は血清型特異性を示すこと, 及び同一血清型菌の感染防御抗原の一部であることが示された.
ISSN:0916-7250
1347-7439
DOI:10.1292/jvms.56.97