ウマフェリチンの免疫測定に及ぼすウマ血清の阻害効果

ウマフェリチンの免疫測定に及ぼすウマ血清の影響を二つのサンドイッチELISAシステムを用いて調べた. システムAでは, 一次抗体としてアフィニティ精製ウマ脾臓フェリチン抗体を, 二次抗体としてアルカリホスファターゼ標識精製抗体を用い, システムBでは, 全抗血清および酵素標識全抗血清をそれぞれ用いた. ウマ血清に添加した精製ウマ脾臓フェリチンの回収率はいずれのシステムでも非常に低かった(システムAで50~71%, システムBで42~79%)が, 血清を75℃で15分間加熱処理することによりシステムAにおける回収率は90~96%に改善された. しかしながら, システムBにおける回収率は加熱処理に...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Journal of Veterinary Medical Science 1993/02/15, Vol.55(1), pp.45-49
Hauptverfasser: 折野, 宏一, 佐治, 正隆, 尾崎, 由佳, 大屋, 卓志, 山本, 晋二, 渡辺, 清隆
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ウマフェリチンの免疫測定に及ぼすウマ血清の影響を二つのサンドイッチELISAシステムを用いて調べた. システムAでは, 一次抗体としてアフィニティ精製ウマ脾臓フェリチン抗体を, 二次抗体としてアルカリホスファターゼ標識精製抗体を用い, システムBでは, 全抗血清および酵素標識全抗血清をそれぞれ用いた. ウマ血清に添加した精製ウマ脾臓フェリチンの回収率はいずれのシステムでも非常に低かった(システムAで50~71%, システムBで42~79%)が, 血清を75℃で15分間加熱処理することによりシステムAにおける回収率は90~96%に改善された. しかしながら, システムBにおける回収率は加熱処理によっても十分に改善されなかった(75~83%). 新生仔馬および成馬の血清フェリチン測定値は, 血清を加熱処理することにより上昇した. これらの結果から, ウマ血清にはウマフェリチンのサンドイッチELISAを阻害する物質が存在すること, およびこの阻害は加熱処理により解除されることが結論づけられた.
ISSN:0916-7250
1347-7439
DOI:10.1292/jvms.55.45