コンパートメントタイプ・プラグフロー嫌気発酵槽における分割投入法の効果

本研究は酪農家向け寒地型バイオガス生産システムの開発を目的とし, 無敷料スタンチョン牛舎脇に試作装置を設置し, 乳牛スラリー (平均固形分濃度9.59%) を用い発酵槽内温度を42.5℃に設定し連続運転を行った。本報は, 1日1回投入 (400l×1) と分割投入 (100l×4) について有機物負荷を7.6gVS/(l・d) 前後, 滞留日数10日の条件下でガス発生パターンと槽内各部の原料の温度変化並びに発酵状態について比較検討を行った。実験期間中, 投入方法による1日当りバイオガス生産量に差は認められなかったが, 発生パターンに特徴が認められた。すなわち, 1日1回投入の場合, 原料投入直...

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Veröffentlicht in:Journal of the Society of Agricultural Structures, Japan 1990/07/25, Vol.21(1), pp.23-29
Hauptverfasser: 高畑, 英彦, 川本, 常美, 梅津, 一孝
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究は酪農家向け寒地型バイオガス生産システムの開発を目的とし, 無敷料スタンチョン牛舎脇に試作装置を設置し, 乳牛スラリー (平均固形分濃度9.59%) を用い発酵槽内温度を42.5℃に設定し連続運転を行った。本報は, 1日1回投入 (400l×1) と分割投入 (100l×4) について有機物負荷を7.6gVS/(l・d) 前後, 滞留日数10日の条件下でガス発生パターンと槽内各部の原料の温度変化並びに発酵状態について比較検討を行った。実験期間中, 投入方法による1日当りバイオガス生産量に差は認められなかったが, 発生パターンに特徴が認められた。すなわち, 1日1回投入の場合, 原料投入直後, バイオガス発生量は急増し, 約2時間でピークに達し, 緩やかに減少し, 元のレベルに戻るのに対して, バイオガス中のメタン濃度はバイオガス発生量の増加と共に減少し, バイオガス発生量の減少と共に快復するという発生パターンを示した。また, 1日4回投入の場合, バイオガス発生量並びにバイオガス中のメタン濃度は安定し, 1日平均のメタン濃度についても1日1回投入よりやや高くなる傾向が認められた。
ISSN:0388-8517
2186-0122
DOI:10.11449/sasj1971.21.23