PMSGを用いて多排卵誘起処置した肉用牛における抗PMSGウシ血清の応用

13頭の肉用牛に対し黄体期の9-14日目にPMSG 4,000 i.u., その48時間と55時間後にPGF2αの500μgを2回投与して多排卵誘起処置を施した. このうち7頭は発情の12時間後に抗PMSG血清を筋肉内に注射し, 他の6頭については抗血清を投与せず対照区とした. 血漿中Progesterone(P)とEstradiol-17β(E2)値の動態が両群の多排卵成績との関連で比較された. 抗血清処置区では対照区に比べて, 黄体数, 共存卵胞数ならびに移植可能胚数に有意な差は認められなかった. しかし, 良質な胚の割合が増加する傾向が窺われた. 血中P濃度には抗血清処置牛ならびに対照牛...

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Veröffentlicht in:Journal of Veterinary Medical Science 1992/02/15, Vol.54(1), pp.95-98
Hauptverfasser: 中島, 聡, 平泉, 真吾, 小野寺, 邦男, 鈴木, 裕之, 工藤, 洋一, 百目鬼, 郁男
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:13頭の肉用牛に対し黄体期の9-14日目にPMSG 4,000 i.u., その48時間と55時間後にPGF2αの500μgを2回投与して多排卵誘起処置を施した. このうち7頭は発情の12時間後に抗PMSG血清を筋肉内に注射し, 他の6頭については抗血清を投与せず対照区とした. 血漿中Progesterone(P)とEstradiol-17β(E2)値の動態が両群の多排卵成績との関連で比較された. 抗血清処置区では対照区に比べて, 黄体数, 共存卵胞数ならびに移植可能胚数に有意な差は認められなかった. しかし, 良質な胚の割合が増加する傾向が窺われた. 血中P濃度には抗血清処置牛ならびに対照牛間に著差は見られなかったが, 血中E2値には著しい差異が認められた. すなわち, 抗血清処置牛では発情後のE2値の再上昇が抑制されていた. 以上の結果から, PMSG/PGF2α処置牛に対する発情12時間後の抗PMSG血清の投与によって, 排卵後の高エストロジェン環境が抑止されるため, 回収胚の品質が改善されたものと考えられた.
ISSN:0916-7250
1347-7439
DOI:10.1292/jvms.54.95