牛コクシジウムEimeria subsphericaの生物学的諸性状

5~6週齢の離乳子牛各4頭にE subsphericaオーシストを106および107個それぞれ投与したところ, 7頭で感染が成立した. 106個投与の1頭では, 試験期間中オーシストの排泄はみられず, 感染は成立しなかったものと判断された. 感染成立個体におけるプリパテントピリオドは10~11日(平均10.6日), パテントピリオドは1~5日(平均2.9日)であった. オーシスト排泄の極期は, 11~12日目にみられたが, 排泄数は概して少なく,また, オーシストの投与数と排泄数との間に相関はみられなかった. 感染子牛の一般状態, 増体量および飼料摂取量において感染に起因すると思われる変化はみ...

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Veröffentlicht in:Journal of Veterinary Medical Science 1991/08/15, Vol.53(4), pp.615-619
Hauptverfasser: 小田, 憲司, 西田, 由美
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:5~6週齢の離乳子牛各4頭にE subsphericaオーシストを106および107個それぞれ投与したところ, 7頭で感染が成立した. 106個投与の1頭では, 試験期間中オーシストの排泄はみられず, 感染は成立しなかったものと判断された. 感染成立個体におけるプリパテントピリオドは10~11日(平均10.6日), パテントピリオドは1~5日(平均2.9日)であった. オーシスト排泄の極期は, 11~12日目にみられたが, 排泄数は概して少なく,また, オーシストの投与数と排泄数との間に相関はみられなかった. 感染子牛の一般状態, 増体量および飼料摂取量において感染に起因すると思われる変化はみられなかった. これらのことから人工感染時においては, 本種の感染能力および増殖能は非常に低いことが示唆された. 29℃, 送気下における胞子形成過程を観察したところ, 50%および95%胞子形成時間はそれぞれ, 161および194時間であった.
ISSN:0916-7250
1347-7439
DOI:10.1292/jvms.53.615