セレウス菌の産生するマウス致死毒の精製と性状
セレウス菌「咽吐型」食中毒由来菌の培養遠心上清から, 70%硫酸アンモニウム塩析, DEAE-Sephadex A-25クロマトグラフィー, Sephadex G-75 (superfine)ゲルろ過および同樹脂による再ゲルろ過により, マスス致死毒(MLT, MW:33,000-34,000)を精製した. 本毒素は, MLT活性(8μg/mouse投与で致死)の他に, 溶血活性(ヒツジおよびウサギ赤血球を溶血)を示したが, ウサギ皮内血管透過性亢進活性およびマウス結紮腸管ループの液体貯留活性は陰性であった. 本MLTは, pH6-9および-20℃, 8週間の保存では安定であったが, 4℃,...
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Veröffentlicht in: | Journal of Veterinary Medical Science 1991/06/15, Vol.53(3), pp.469-474 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | eng ; jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | セレウス菌「咽吐型」食中毒由来菌の培養遠心上清から, 70%硫酸アンモニウム塩析, DEAE-Sephadex A-25クロマトグラフィー, Sephadex G-75 (superfine)ゲルろ過および同樹脂による再ゲルろ過により, マスス致死毒(MLT, MW:33,000-34,000)を精製した. 本毒素は, MLT活性(8μg/mouse投与で致死)の他に, 溶血活性(ヒツジおよびウサギ赤血球を溶血)を示したが, ウサギ皮内血管透過性亢進活性およびマウス結紮腸管ループの液体貯留活性は陰性であった. 本MLTは, pH6-9および-20℃, 8週間の保存では安定であったが, 4℃, 4週間の保存では活性が失われた. さらに60℃, 5分の加熱では失活を示すが, 98℃, 5分では活性は残存した. またこの毒素は, ウサギ正常血清イムノグロブリン(IgG), トリプシン, トリパンブルー, およびエタノールによって活性の低下が見られたが, パパイン, コレステロール, およびジチオスレイトール(DTT)に対しては, 全く影響を受けなかった. MLTに対して作製したウサギ抗毒素血清IgGは, MLTおよび溶血活性を特異的に中和した. 以上の in vitroの安定性, 分子量などの点から, 本MLTはセレウス菌の産生する溶血素IIである可能性が示唆された. |
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ISSN: | 0916-7250 1347-7439 |
DOI: | 10.1292/jvms.53.469 |