魚タンパク加水分解物の栄養価
脱脂イワシ魚粉の酵素加水分解物 (FPH) について栄養価を検討して以下の結果を得た。 1) アミノ酸組成からみると, FPHは脱脂イワシ魚粉に比べてトリブトファンの比率が若干低下するものの, 全体的に加水分解によるアミノ酸組成の変動は少なかった。アミノ酸スコアはFAO/WHO (1973) のパターンに対して, 100であり, もとの魚粉に遜色のない良質なタンパク素材であることが示された。 2) 成長期ラットを用いた栄養試験の結果, FPHは増体重5.3g/日, タンパク効率 (PER) 3.2, 正味タンパク効率 (NPR) 5.2, 生物価 (BV) 86, 真の消化率 (TD) 99%...
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Veröffentlicht in: | Nihon Eiyō, Shokuryō Gakkai shi 1991/12/19, Vol.44(1), pp.13-18 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 脱脂イワシ魚粉の酵素加水分解物 (FPH) について栄養価を検討して以下の結果を得た。 1) アミノ酸組成からみると, FPHは脱脂イワシ魚粉に比べてトリブトファンの比率が若干低下するものの, 全体的に加水分解によるアミノ酸組成の変動は少なかった。アミノ酸スコアはFAO/WHO (1973) のパターンに対して, 100であり, もとの魚粉に遜色のない良質なタンパク素材であることが示された。 2) 成長期ラットを用いた栄養試験の結果, FPHは増体重5.3g/日, タンパク効率 (PER) 3.2, 正味タンパク効率 (NPR) 5.2, 生物価 (BV) 86, 真の消化率 (TD) 99%, 正味タンパク利用率 (NPU) 85の値を示した。FPHのタンパク栄養価はアミノ酸混合物には若干及ばないが, 脱脂イワシ魚粉とほぼ同等, カゼインに比べるとやや上回るレベルであり, 非常に優れていることが確認された。 3) さらに, 上記栄養試験に用いたラットについて血液成分12項目, 肝臓重量および肝脂質量を測定した結果, FPHは他の供試品とともにほぼ正常値の範囲と考えられ, これらに対する特異的な影響はないものと思われた。 |
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ISSN: | 0287-3516 1883-2849 |
DOI: | 10.4327/jsnfs.44.13 |