F344ラットによる Nivalenol の単回及び反復経口投与毒性試験

F344ラットを用いて Nivalenol (NIV) の単回及び反復経口投与毒性試験を行った. 単回投与試験では, 一回強制投与後に鎮静, 半眼, 歩行蹌踉及び下痢が発現し, 剖検では肺の充うっ血及び消化管の充血が見られた. 経口LD50値は雌雄共に19.5mg/kgであった. 反復投与試験では, 0.4及び2.0mg/kg・bw/dayの用量で30日間の投与を行い, 15及び30日後にと殺した. 血液学的及び血清生化学的検査では散発的に有意の差を示す所見が見られたが, 一定の傾向は認められなかった. 2.0mg/kg・bw/day群で肝臓及び脾臓の重量が有意の増加を示したが, 病理組織学的...

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Veröffentlicht in:Shokuhin eiseigaku zasshi 1990/04/05, Vol.31(2), pp.144-154_1
Hauptverfasser: 川崎, 靖, 内田, 雄幸, 関田, 清司, 松本, 清司, 落合, 敏秋, 臼井, 章夫, 中路, 幸男, 降矢, 強, 黒川, 雄二, 戸部, 満寿夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:F344ラットを用いて Nivalenol (NIV) の単回及び反復経口投与毒性試験を行った. 単回投与試験では, 一回強制投与後に鎮静, 半眼, 歩行蹌踉及び下痢が発現し, 剖検では肺の充うっ血及び消化管の充血が見られた. 経口LD50値は雌雄共に19.5mg/kgであった. 反復投与試験では, 0.4及び2.0mg/kg・bw/dayの用量で30日間の投与を行い, 15及び30日後にと殺した. 血液学的及び血清生化学的検査では散発的に有意の差を示す所見が見られたが, 一定の傾向は認められなかった. 2.0mg/kg・bw/day群で肝臓及び脾臓の重量が有意の増加を示したが, 病理組織学的検査では変化が認められなかった. 従って, 本実験条件下ではNIVによる明らかな毒性の発現は認められず, 投与量を更に増量して検討する必要があると結論した.
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.31.144