精揉葉乾燥へのマイクロ波加熱の利用

ベルトコンベア式マイクロ波加熱装置の多用途利用を図るため,荒茶製造工程のうち,精揉葉乾燥工程への適用について検討した。 1. マイクロ波加熱による乾燥は60~75秒ですみ従来法(熱風乾燥)に比べ乾燥時間を大幅に短縮することができた。また,昇降温に要する時間が短く温度制御が容易であった。 2. 適度のマイクロ波加熱では,熱風乾燥法と同等か上回る品質の荒茶が得られたが,マイクロ波照射時間が短かすぎると乾燥不足となり,逆に長すぎると火入れ香やほうじ香を生じ品質低下の原因となった。 3. マイクロ波出力4.8kW,照射時間60~75秒(精揉葉処理量20~30kg/hr)の範囲で従来法の代替が可能と考え...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Chagyō kenkyū hōkoku 1990/12/10, Vol.1990(72), pp.19-25
Hauptverfasser: 袴田, 藤弘, 中田, 典男, 向井, 俊博, 山口, 良, 橋山, 達二, 伊東, 正晃
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ベルトコンベア式マイクロ波加熱装置の多用途利用を図るため,荒茶製造工程のうち,精揉葉乾燥工程への適用について検討した。 1. マイクロ波加熱による乾燥は60~75秒ですみ従来法(熱風乾燥)に比べ乾燥時間を大幅に短縮することができた。また,昇降温に要する時間が短く温度制御が容易であった。 2. 適度のマイクロ波加熱では,熱風乾燥法と同等か上回る品質の荒茶が得られたが,マイクロ波照射時間が短かすぎると乾燥不足となり,逆に長すぎると火入れ香やほうじ香を生じ品質低下の原因となった。 3. マイクロ波出力4.8kW,照射時間60~75秒(精揉葉処理量20~30kg/hr)の範囲で従来法の代替が可能と考えられた。 4. この時の荒茶水分5~6.5%で,主要アミノ酸,カフェイン,タンニン,アスコルビン酸含量や主要香気成分含量も熱風乾燥荒茶とほぼ同等の値を示した。
ISSN:0366-6190
1883-941X
DOI:10.5979/cha.1990.72_19