微生物による魚蛋白加水分解物のアルデヒド除去

(1) 魚蛋白の酵素加水分解物(FPH)を,酵母または酢酸菌の休止菌体を用いてpH酸性域で処理することにより,優れたアルデヒド除去効果が得られ,官能的にも魚臭が著しく軽減されることを確認した. (2) 酵母,酢酸菌それぞれの菌種間によるアルデヒド除去効果にあまり差は認められなかった. (3) FPH中のアルデヒドの一部は,酵母,酢酸菌,ADHおよびALDHによる作用を受けないことが示され,結合型で存在することが示唆されたが,臭気に対する影響は小さいものと思われた. 以上の結果から,素材臭のきわめて少ない魚蛋白加水分解物開発の可能性が示された....

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Veröffentlicht in:Nippon nōgei kagakukaishi 1990/10/15, Vol.64(10), pp.1597-1602
Hauptverfasser: 杉山, 圭吉, 高田, 康二, 山本, 郁雄, 恩塚, 博, 大場, 健吉
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:(1) 魚蛋白の酵素加水分解物(FPH)を,酵母または酢酸菌の休止菌体を用いてpH酸性域で処理することにより,優れたアルデヒド除去効果が得られ,官能的にも魚臭が著しく軽減されることを確認した. (2) 酵母,酢酸菌それぞれの菌種間によるアルデヒド除去効果にあまり差は認められなかった. (3) FPH中のアルデヒドの一部は,酵母,酢酸菌,ADHおよびALDHによる作用を受けないことが示され,結合型で存在することが示唆されたが,臭気に対する影響は小さいものと思われた. 以上の結果から,素材臭のきわめて少ない魚蛋白加水分解物開発の可能性が示された.
ISSN:0002-1407
1883-6844
DOI:10.1271/nogeikagaku1924.64.1597