灰分から食塩相当量を減じた値と他の食品成分との相関について
日本食品標準成分表1)は, 昭和57年に改訂(四訂版, 以後成分表と略す)され, 新しくカリウムの成分値が収載された. したがって, カリウムに関しては摂取量の把握が可能となった. しかし, わが国ではカリウムの所要量は策定されておらず, 1日2-4g摂取するように指導されているにすぎない2). 一方, 栄養指導を行う際には, たんにエネルギー摂取量を定量的に把握するだけでは十分ではなく, 個々の栄養素に関しても定量的に摂取量を把握し, 過不足の是正を食品レベルで指導する必要がある. しかし, 必須栄養素であるマグネシウム, 亜鉛, 銅, マンガンなどは, 食品中の含有量について断片的な報告3...
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Veröffentlicht in: | Nihon Eiyō, Shokuryō Gakkai shi 1988, Vol.41(4), pp.309-314 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 日本食品標準成分表1)は, 昭和57年に改訂(四訂版, 以後成分表と略す)され, 新しくカリウムの成分値が収載された. したがって, カリウムに関しては摂取量の把握が可能となった. しかし, わが国ではカリウムの所要量は策定されておらず, 1日2-4g摂取するように指導されているにすぎない2). 一方, 栄養指導を行う際には, たんにエネルギー摂取量を定量的に把握するだけでは十分ではなく, 個々の栄養素に関しても定量的に摂取量を把握し, 過不足の是正を食品レベルで指導する必要がある. しかし, 必須栄養素であるマグネシウム, 亜鉛, 銅, マンガンなどは, 食品中の含有量について断片的な報告3)4)があるのみで, 所要量が定められていないばかりか, 必要量に関しても定説がなく, 定量的な栄養指導が行われていないのが現況である. これらの栄養素のうち, マグネシウムは, 薬理学的に高血圧症5), 高脂血症6), 糖尿病7)などの治療に用いられ有効であると判明しており, また, 日常の食生活でマグネシウムが実際に欠乏している可能性も示唆されている8)9). また, 栄養素のなかには, 食品中に含まれている比率が一定なものが存在することが知られており10)11), 未知な必須栄養素が, 既知の栄養素を摂取する際に同時に摂取されている可能性も示唆されている12). |
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ISSN: | 0287-3516 1883-2849 |
DOI: | 10.4327/jsnfs.41.309 |