濃厚飼料無給与で放牧した搾乳牛の血液成分および酵素活性について

濃厚飼料を給与せずに21週間放牧した搾乳牛(無濃厚飼料区)および乳量に応じて濃厚飼料を給与して放牧した搾乳牛(対照区)における血液成分の変化を調べた. 無濃厚飼料区では放牧の初期に乳量および乳脂率が急に低下し,血漿Pi濃度の低下も著しかった. またこの区では放牧中のGOT,GPTおよびA1-P活性の上昇が大きかった. 放牧開始によって血漿グルコース濃度が上昇したが,乳酸濃度は低下の傾向を示した. 放牧の中期には無濃厚飼料区の血漿の酢酸濃度が対照区よりも高く,グルコース濃度が低かった. 放牧によって血漿尿素濃度は両区とも上昇したが,総蛋白濃度は無濃厚飼料区で低い傾向を示した. コレステロール濃度...

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Veröffentlicht in:Japanese journal of veterinary science 1988/04/15, Vol.50(2), pp.503-508
Hauptverfasser: 佐藤, 博, 工藤, 吉夫, 竹下, 潔
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:濃厚飼料を給与せずに21週間放牧した搾乳牛(無濃厚飼料区)および乳量に応じて濃厚飼料を給与して放牧した搾乳牛(対照区)における血液成分の変化を調べた. 無濃厚飼料区では放牧の初期に乳量および乳脂率が急に低下し,血漿Pi濃度の低下も著しかった. またこの区では放牧中のGOT,GPTおよびA1-P活性の上昇が大きかった. 放牧開始によって血漿グルコース濃度が上昇したが,乳酸濃度は低下の傾向を示した. 放牧の中期には無濃厚飼料区の血漿の酢酸濃度が対照区よりも高く,グルコース濃度が低かった. 放牧によって血漿尿素濃度は両区とも上昇したが,総蛋白濃度は無濃厚飼料区で低い傾向を示した. コレステロール濃度は放牧中に低下の傾向を示し,また無濃厚飼料区では放牧初~中期のコレステロール濃度が有意に低く,これは乳脂率低下とも一致していた.
ISSN:0021-5295
1881-1442
DOI:10.1292/jvms1939.50.503