ソルガム属(Sorghum)の再生における品種間差 : 再生におよぼす再生茎数の影響
ソルガム属の再生過程を明らかにするため,北海道において,4種36品種を用い,その品種間差異を検討した。刈取後49日目の再生重の重いグループはSorghum bicolor×S. sudanenseとS. sudanenseの品種群が中心であった。その代表的品種であるセンダチおよびPiperの部位別乾物重は,刈株の分げつから新しく伸長した腋芽の再生重によるものが大きく,それぞれの品種で約83%,78%であった。また,それらの品種は,刈取後3〜11日目の腋芽再生速度も約0.5g/日と速かった。一方,再生重の軽いグループは,S. bicolorの品種群であった。再生茎数は, S. sudanense...
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Veröffentlicht in: | Nippon Sōchi Gakkaishi 1987/12/31, Vol.33(3), pp.206-212 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ソルガム属の再生過程を明らかにするため,北海道において,4種36品種を用い,その品種間差異を検討した。刈取後49日目の再生重の重いグループはSorghum bicolor×S. sudanenseとS. sudanenseの品種群が中心であった。その代表的品種であるセンダチおよびPiperの部位別乾物重は,刈株の分げつから新しく伸長した腋芽の再生重によるものが大きく,それぞれの品種で約83%,78%であった。また,それらの品種は,刈取後3〜11日目の腋芽再生速度も約0.5g/日と速かった。一方,再生重の軽いグループは,S. bicolorの品種群であった。再生茎数は, S. sudanense, S. almumの品種群が多く,主に,既存分げつの再生茎よりも腋芽伸長茎であった。全腋芽数に対する伸長した腋芽数の割合(再生腋芽率)は,刈取後3日目で,Nunbank, Sweet 372, Sweet Sudan 2009, Sweet Sudan 2010, Greenleaf,センダチの各品種で約60%以上と,S. sudanense, S. almumに属する品種群が高い傾向を示した。したがって,再生茎数の多い品種群は,再生腋芽率が高い傾向にあった。刈取後3日目の再生重は,刈取時の刈株重とは有意な相関を示さず,再生腋芽率や再生茎数と高い相関を示した(表2)。さらに,刈取後11日目,および22日目の再生重は,刈取後3日目の再生腋芽率,再生茎数と相関が高く,又,49日目の再生重は,3日目の再生腋芽率と比較的相関が高かった(表2)。したがって,再生重の重い品種群は再生初期の再生茎数が多いことの他に,再生腋芽率が高いこと,つまり刈取時に存在する腋芽をより多く速く伸長させるタイプであると思われた。 |
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ISSN: | 0447-5933 2188-6555 |
DOI: | 10.14941/grass.33.206 |