キウイフルーツ追熟中のエチレン生成の増大
キウイフルーツ (Actinidia chinensis Planch. cv. Hayward) のエチレン生成量は21°Cで0.1μlkg-1h-1の限界値を越えた後急激 (指数関数的) に増大した. 顕著なエチレン生成は果実の追熟と密接な関連を有している. 収穫直後の果実では0.1μlkg-1h-1の限界値を越すのにかなりの時間を必要とし, また個体間の差異がかなりみられたが (15.9±12.1日), 果実を低温下 (2°C) で貯蔵することにより, 常温 (21°C) に移した後のエチレン生成はかなり早まり, 個体間のばらつきも小さくなった (6ケ月貯蔵後, 2.1±1.3日). キ...
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Veröffentlicht in: | Engei Gakkai zasshi 1987, Vol.56(3), pp.352-355 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | キウイフルーツ (Actinidia chinensis Planch. cv. Hayward) のエチレン生成量は21°Cで0.1μlkg-1h-1の限界値を越えた後急激 (指数関数的) に増大した. 顕著なエチレン生成は果実の追熟と密接な関連を有している. 収穫直後の果実では0.1μlkg-1h-1の限界値を越すのにかなりの時間を必要とし, また個体間の差異がかなりみられたが (15.9±12.1日), 果実を低温下 (2°C) で貯蔵することにより, 常温 (21°C) に移した後のエチレン生成はかなり早まり, 個体間のばらつきも小さくなった (6ケ月貯蔵後, 2.1±1.3日). キウイフルーツでエチレン生合成の中間体とみなされる1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸 (ACC) およびN-マロニル-ACC (MACC) の果実中の含量は個体果実のエチレン生成量が0.2nmol-1g-1h-1 (4.8μlkg-1h-1) まではほぼ一定値 (0.6nmolg-1と2nmolg-1) であったが果実のエチレン生成量が上記の値を越すにつれ共に平行して増大した. この時MACCの含量はACCの含量より5倍以上高かった. エチレン生成酵素 (EFE) の活性は果実のエチレン生成量と密接な相関を有し, 果実のエチレン生成量の増大と比例して著しく増加した. これらの結果は前報で述べたキウイフルーツにおけるエチレン生合成はメチオニン-ACC経路を通るという結論を支持するものと思われる. |
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ISSN: | 0013-7626 1880-358X |
DOI: | 10.2503/jjshs.56.352 |