採卵鶏における骨髄球腫症の発生例
1987年9月, 採卵養鶏場で108日齢雛4,000羽中, 約200羽が貧血, 沈うつ, 削痩, 肉冠の退色および脚弱を呈し, そのうち86羽が死亡した. これら発病鶏8羽について病性鑑定を行った結果, 血液所見はヘマトクリット値が15~20%で, 赤血球数は120~150万/mm3. であった. ウイルス学的検査では2羽からA亜群鶏白血病ウイルスが分離された. 剖検所見では, 肝臓はほとんどが腫大し, 脾臓は全例とも正常鶏のほぼ2~3倍に腫大していた. また, 大腿骨骨髄は3例がやや退色していた. いっぽう, 組織所見では骨髄球と思われる好酸性顆粒球が, 肝臓においては実質問に腫瘍性に増殖し...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | Nippon Juishikai zasshi 1988/12/20, Vol.41(12), pp.889-892 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 1987年9月, 採卵養鶏場で108日齢雛4,000羽中, 約200羽が貧血, 沈うつ, 削痩, 肉冠の退色および脚弱を呈し, そのうち86羽が死亡した. これら発病鶏8羽について病性鑑定を行った結果, 血液所見はヘマトクリット値が15~20%で, 赤血球数は120~150万/mm3. であった. ウイルス学的検査では2羽からA亜群鶏白血病ウイルスが分離された. 剖検所見では, 肝臓はほとんどが腫大し, 脾臓は全例とも正常鶏のほぼ2~3倍に腫大していた. また, 大腿骨骨髄は3例がやや退色していた. いっぽう, 組織所見では骨髄球と思われる好酸性顆粒球が, 肝臓においては実質問に腫瘍性に増殖し, 脾臓, 胃, 肺等の主要臓器や消化器においてはび漫性に浸潤していた. さらに, 骨髄では骨髄球の過形成が顕著であった. 以上の所見から本症は骨髄球腫症と診断された. |
---|---|
ISSN: | 0446-6454 2186-0211 |
DOI: | 10.12935/jvma1951.41.889 |