伝染性ファブリキウス嚢病ウイルスのプラーク変異株

伝染性フアブリキウス嚢病 (IBD) ウイルスの弱毒ワクチン株を作出する目的で, IBDウイルスRF-1株のニワトリ胚線維芽細胞 (CEF) 馴化株 (以下RF-1tcと呼ぶ) からプラーククローニソグにより, 弱毒変異株の分離を試みた. その結果, 直径5mmのプラークを形成するLpクローンと直径1mmのプラークを形成するSpクローンとを分離した. これらのクローンはプラークサイズが異なるほか, ニワトリ胚に対する病原性およびCE芦での増殖態度に関してもたがいに異なる性状を示した. LpおよびSpクローンは交差中和試験でRF-1tcと区別できず, また, 雛において, 強毒IBDウイルスの攻...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 1988/12/20, Vol.41(12), pp.856-861
Hauptverfasser: 西條, 加須江, 東原, 稔, 蛭間, 正己, 永口, 良雄, 藤崎, 優次郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:伝染性フアブリキウス嚢病 (IBD) ウイルスの弱毒ワクチン株を作出する目的で, IBDウイルスRF-1株のニワトリ胚線維芽細胞 (CEF) 馴化株 (以下RF-1tcと呼ぶ) からプラーククローニソグにより, 弱毒変異株の分離を試みた. その結果, 直径5mmのプラークを形成するLpクローンと直径1mmのプラークを形成するSpクローンとを分離した. これらのクローンはプラークサイズが異なるほか, ニワトリ胚に対する病原性およびCE芦での増殖態度に関してもたがいに異なる性状を示した. LpおよびSpクローンは交差中和試験でRF-1tcと区別できず, また, 雛において, 強毒IBDウイルスの攻撃を防御できる免疫原性があった.感染防御に必要な最小有効免疫量は, LpおよびSpクローンで, それぞれ, 104および105TCID50であった. 臨床症状とフアブリキウス嚢の病変を指標にして, これらのクローンの初生雛および4週齢雛に対する病原性を調べたところ, いずれも, RF-1tcより著しく弱毒化されていた. これらのクローンは, 現行の “伝染性ファブリキウス嚢病生ワクチン (ひな用)” の検定基準に適合する安全性と免疫原性を有していた. LpクローンはSpクローンに較べて免疫原性が強く, また, CEFでの増殖力も強かったことから, 弱毒生ワクチンの候補株としてはLpクローンが優れているように思われる.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.41.856