キレート樹脂によるカゼイン・サブミセルの調製法に関する研究

キレート樹脂を用いてカゼインミセルからサブミセルを調製する方法について検討した.調製にあたっては, (A)できるだけ迅速にCaを除去し,サブミセルを調製すること. (B) Caを除去することによる系の環境変化を最小限に抑えることの2点を,とくに,考慮した.十分な量の樹脂が用いられれば,約30分で,サブミセルの調製が可能であり,かつ,用いた樹脂は濾紙で簡単に分離が可能であった.また,キレート基を-Hと-Naが混在するよう樹脂をあらかじめ処理することにより, pHの変化をきわめて低く抑えることが可能であった.得られたサブミセルはTSKgelG4000SWによるクロマトグラフィーおよび電子顕微鏡によ...

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Veröffentlicht in:Nippon nōgei kagakukaishi 1987/09/15, Vol.61(9), pp.1087-1092
1. Verfasser: 仁木, 良哉
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:キレート樹脂を用いてカゼインミセルからサブミセルを調製する方法について検討した.調製にあたっては, (A)できるだけ迅速にCaを除去し,サブミセルを調製すること. (B) Caを除去することによる系の環境変化を最小限に抑えることの2点を,とくに,考慮した.十分な量の樹脂が用いられれば,約30分で,サブミセルの調製が可能であり,かつ,用いた樹脂は濾紙で簡単に分離が可能であった.また,キレート基を-Hと-Naが混在するよう樹脂をあらかじめ処理することにより, pHの変化をきわめて低く抑えることが可能であった.得られたサブミセルはTSKgelG4000SWによるクロマトグラフィーおよび電子顕微鏡による観察の結果,他の方法で得られたものに匹敵する性質を持つことが明らかになった. 本研究の電子顕微鏡に関する実験は雪印乳業技術研究所,木村利昭氏の御協力の下に行われました.心より感謝いたします.
ISSN:0002-1407
1883-6844
DOI:10.1271/nogeikagaku1924.61.1087