豚の実験的Sarcocystis症

犬の糞便より採取後1ヵ月間保存したSarcocystis miescherianaのスポロシスト1.7×106個を, 2ヵ月齢の豚に経口投与し, 以下の成績を得た. 1) 投与後11~12日目に41~42℃ の発熱, 食欲廃絶, 呼吸および脈拍の増加が認められ, 死亡した. 2) 剖検所見では全身に針頭大ないし粟粒大の点状出血が多数認められた. 3) 組織標本による原虫検査では, 検索した30臓器中24臓器でシゾントが検出された.シゾントは小血管の内皮細胞内に認められ, 大きさは平均で16.7×9.1μmであった. 4) 病理組織学的な主要所見は, 出血と単核細胞の浸潤であった. 5) Sar...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 1987/06/20, Vol.40(6), pp.442-445
Hauptverfasser: 斉藤, 守弘, 佐藤, 澄美, 富岡, 弘, 中島, 董, 渡辺, 昭宣, 板垣, 博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:犬の糞便より採取後1ヵ月間保存したSarcocystis miescherianaのスポロシスト1.7×106個を, 2ヵ月齢の豚に経口投与し, 以下の成績を得た. 1) 投与後11~12日目に41~42℃ の発熱, 食欲廃絶, 呼吸および脈拍の増加が認められ, 死亡した. 2) 剖検所見では全身に針頭大ないし粟粒大の点状出血が多数認められた. 3) 組織標本による原虫検査では, 検索した30臓器中24臓器でシゾントが検出された.シゾントは小血管の内皮細胞内に認められ, 大きさは平均で16.7×9.1μmであった. 4) 病理組織学的な主要所見は, 出血と単核細胞の浸潤であった. 5) Sarcocystis muescherianaの豚に対する病原性は, 濃感染では強いことが確認された.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.40.442